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外国人エンジニアにレガシーな環境だと思われないための分析と解決策〜職場環境編〜

目次

1-2

自分の会社が古い体質だと感じるけど、問題の切り分けと解決策が思い浮かばない。」

「入社したエンジニアが時間が経つにつれて元気がなくなり、みんな退社してしまう。」

思い当たる節は有りませんか??

今回はエンジニアから

「風通しが悪い。」

「話合いのできる環境にない。」

「職場環境を改善できる空気じゃない。」

と感じられる状況について、現役のエンジニアからヒアリングした内容を元に、分析、解決策、代替案をまとめました。

一つ一つの事例では、誰かが強い熱意を持って取り組んだ結果のものが多く、一概にはそういう環境を作った人が悪いとは言えません。

それでもやはり、改善をしないと未来は有りません。

本記事を読んで、実力あるエンジニアから少しでも魅力的な職場にするためのアイディアが得られましたら幸いです。

Case1:一部の人に権限が偏っていて、忙しい社員と忙しくない社員の差が激しい。

優秀なエンジニアが次々と辞めていき、責任感のある管理職が燃え尽き、やる気のないエンジニアだけ社に残るのがこのケースです。

具体例で話しましょう。過去にエンジニアをインタビューした際に、30人規模のプロジェクトで、プロジェクト・リーダーただ一人が忙しく残業時間は150時間を優に超えていたケースが有りましたにも関わらず、閑散期にチームメンバーは暇そうにしています。そのプロジェクトはサーバーリリース前はチーム全体が忙しくなりますが、閑散期には仕事がないのです。

プロジェクト・リーダーは、他のメンバーを信用していません。過去にプロジェクトが炎上し、多くのメンバーが見切りをつけて会社を辞めていったために、大事な仕事は全部自分でやりたいという気持ちが強いのです。そして、炎上したときでも自分だけはやり通したという自負があります。プロジェクトに対する愛着が強く、士気が低い人間との溝は深まるばかりです。

徐々にプロジェクト・リーダーの仕事は増えていきますが、タスクの割り振りや情報共有ができていないために、周りも手伝うことができません。プロジェクト・リーダーの上司も、彼が功労者であり、彼がいなくなれば、プロジェクトが回らなくことを知っているため、無下にすることはできません。

このような環境では、自分の裁量権を増やせない優秀なエンジニアは次々と辞めていってしまいます。そして、長く残りたいと思うのは、自分の仕事や責任が少なくて済むと安穏としている士気の低いエンジニアだけであり、更にプロジェクト・リーダーが孤立し最後には燃え尽きるという悪循環が生じます。

それでも結果としてプロジェクトがうまく回ればいいんじゃない?

良くありません!

と言うのも、この状況は一人の人間が倒れただけでプロジェクトがそのまま潰れるリスクと隣り合わせだからです。

解決策

どうすればこの状況を打破できるのでしょうか?

以下の3つの解決策が考えられます。

①残業時間を制限して、一人の人間に仕事と権限が集中しないようにする。

②定期的に新しい技術を導入し、新しいメンバーと協力しなければ開発ができないようにする。

③チャットツールなどを導入し、コミュニケーションコストを下げる。

現場のエンジニアが主体的に改革を起こすには限界が有りますので、状況の打破には人事部員、経営層の仕事が非常に重要となるでしょう。

Case2:技術を分かっていない経営者や営業が無理な仕事をふる。

現場のことを考えない営業が無理なスケジュールの案件を引き受ける。

必要な技術や工数の計算ができない経営者が思いつきでプロジェクトを発足させて、現場のエンジニアが残業続きになる。

そのために、エンジニアは自分のキャリアアップやスキルアップに時間を割くことができずに退社する。

そういった話はIT業界では日常茶飯事です。力関係や、情報の非対称性が原因のケースもありますが、単純にコミュニケーション不足な場合もあります。

プロジェクトを開始する前に、どのような懸念材料があるのか、社員の強みが活かせる仕事なのか、キャリアップに繋がる仕事なのかを事前にエンジニアと相談していますか?

「難しい」

という言葉を一つとっても、エンジニアからすれば

「原理的に不可能ではないが、必要な技術や設計の見通しが立たない。」

「他のプロジェクトの保守や点検の仕事が多くて、これ以上タスクを増やせない。」

「自分の得意分野ではないが、作れそうなエンジニアを紹介できる。」

「地道で手作業の仕事が多く、エンジニアリングとして面白くないと感じる。不可能ではないが、やりたくはない。」

「頭を使う作業は一日に3時間までしかできないから、これ以上頭脳労働の時間を増やすのは厳しい。」

など、複数の状況が考えられます。プログラミングが分からないからと、エンジニアとのコミュニケーションを避ければ、全員が損をすることになります。質問方法を変えたり、言質を取るような話合いの仕方を止めて、エンジニアの本音を聞き出せるようにすることが重要です。

解決策

*Slackの使い方の一つに

times_{UserName}

あというチャンネルを作って、その中では社員が好きに発言できるという文化があります。timesの中では、業務報告ではなく、Twitterの呟きのように好きなことを呟くことができ、他のメンバーもその投稿内容を見ることができます。例えば、

「JavaScriptのバージョンの違いで詰まった。Nodeのバージョンとブラウザの対応関係の表を見てみたら、今使ってるNodeだと、変数宣言にletが使えないことがわかったから、コードを修正した。」

「15時を過ぎると集中力が低下するから、溜まってるメールを消化してる。」

「定期的に他の人のコードも読みたいが、今のタスクが溜まっていて、読めてない。この時間を取れれば、先週のバグももっと早くデバッグできたのに。」

のような、問題と解決、集中具合やモチベーションの増減、愚痴、提案の種のように、その人が普段何を考えているのかわかるようになります。本音を聞き出す文化には飲み会などがありますが、他人の目が気になる上に、業務中に何を考えているかまではわからないため、行き違いが多く発生してしまいます。times文化なら、そういったこともなく、より素早い改善が可能になります。

Slackのtimes文化については、以下の記事が詳しいです。

Slackで簡単に「日報」ならぬ「分報」をチームで実現する3ステップ〜Problemが10分で解決するチャットを作ろう

フラットなコミュニケーションが大切だと語るエンジニアのジェロームさんのお話もエンジニアの気持ちを知るのにお役立ていただけます。

「人生を謳歌するために」全力で仕事をしたい!日本で働く優秀な外国籍エンジニアの職業観を伺いました。

Case3:責任や権限の範囲が曖昧で、意思決定が二転三転する。

途採用者の入社後オリエンテーションや教育の制度が整っていない企業で生じてしまうのが、新入社員のほったらかしや業務内容の二転三転です。

例えば、採用時に直属の上司が決まっていない場合などは、職位の異なる複数の方から下記のように声をかけられる場合があります。

部長:1ヶ月ぐらいメンターと一緒に技術を勉強したり、プロジェクト概要を知ってからjoinしてほしい。

課長:勉強だけさせておいてプロジェクトに貢献しないのはよくない。テスターの仕事から、徐々に職場に慣れて欲しい。

メンター役の社員:部長から詳細を聞いていないから、教育係としてどの程度コミットして良いのかわからない。部長とミーティングして職務範囲が決まるまで、とりあえず勉強していて欲しい。

という状況が発生することがあります。上下関係や上司が多忙であるために積極的にコミュニケーションが取りづらく、一週間ほどたらい回しにされて、何もできず、新しい同僚からも、

「あの人何してんの?」

と陰口を叩かれてしまうというのが最悪のケースです。

解決策

一番はオンボーディングプランを明確にしてから採用を実施することですが、それが難しいんですよね。最低限、新入社員に任せたい職務内容だけは明確にするようにしてください。

まとめ

最後に、全体に関して一言でまとめていきます。

①権限と仕事を分散させましょう。

仕事に対する気持ちが強すぎる社員がいる場合は、残業時間を制限したり、新しい技術を導入して社員同士のスキルを分散させたり、コミュニケーションコストを下げると風通しがよくなります。

②技術がわからなくても、コミュニケーションの仕方を工夫してエンジニアと信頼関係を築きましょう。

Slackのtimes文化のように、コミュニケーションコストを下げる施策を行うと、よりスムーズに状況を把握できるようになります。

③決定権や責任の範囲を明確にしましょう。

同じ論点でたらい回しにならないように、一回の話合いでケリをつける環境作りをしましょう。

この記事の後編にあたる「技術・ツール編」では、エンジニアがどんなところに不満を抱き、どんな環境が機能不全を起こすのかを深堀りします。

 
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マーケティング部

福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。