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    留学生からの「特定技能1号」変更が難航している理由とは?

    目次

    留学生からの、 「特定技能1号」変更が 難航しているワケとは?

    「留学生から特定技能への変更がうまくいってないって聞いたけど本当?」

    こんなご質問をいただきました。

    結論から申しますと本当です。

    今回は留学生からの変更がうまくいっていない理由について現在分かっている範囲で解説いたします!

    留学生から特定技能への変更がうまくいっていないのはなぜ?

    それは、

    留学生が「*資格外活動許可」の制限である、28時間以内を超えるアルバイトをしてしまったことが在留資格審査で判明し、素行不良で申請不許可とされてしまっているからです。

    ここで、

    アルバイトの時間なんてそもそも調査されるの?」

    「仮に調査されるとして、バレるの?」

    という疑問が浮かぶかと思います。順を追って説明いたします。

    ※参考記事:外国人がアルバイトする際に必要な「資格外活動許可」とは?

    そもそも在留資格審査では何が審査されるのか?

    在留資格審査で審査される内容は多岐に渡りますが、大枠としては下記の3つの観点から審査されま

    在留資格審査の3つの観点

    ①在留資格該当性

    ②上陸基準適合性

    ③相当性

    特定技能の内容に即してそれぞれ解説いたします。

    ①在留資格該当性

    在留資格該当性とは、従事予定の活動が在留資格で許可されている活動にいかに該当しているかについてです。

    少々分かりにくいですね。

    例えば、外食業分野の1号特定技能外国人が従事する業務として、*外食業全般(飲食物調理、接客、店舗管理)と定義されています。

    提出した雇用条件通知書や働く場所の写真を通じて、該当の外国人が飲食物調理や接客、店舗管理に従事するかどうかチェックします。

    この在留資格該当性については各企業様、それぞれの業界の分野別運用方針をチェックされているので問題ないかと存じます。

    ※参考:外食業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に係る方針

    ②上陸基準適合性

    上陸許可基準適合性とは、外国人が安定的に日本で就労を続けていくのに、外国人と受け入れ企業双方のスキルや財務状況に問題がないかについてです。

    特定技能において外国人が満たすべきなのは、「技能評価試験」や「日本語検定試験4級」に合格するか、技能実習2号を修了することです。

    一方企業が満たすべき条件には下記の4条件があります。

    ①外国人と結ぶ雇用契約が適当(日本人と報酬が同等以上)

    ②機関自体が適当(5年以内に法令違反がない)

    ③適切な支援体制(外国人が理解できる言語で支援可能)

    ④外国人を支援する計画が適当(日本語教育、空港への送り迎え等の綿密な支援計画の作成)

    ③④は「*登録支援機関」に一切を委託することで条件を満たしたことになります。

    特に、登録支援機関がサポートする場合などはこの上陸基準適合性もしっかりと整えてから申請をする場合が多いので問題ないかと存じます。

    ※参考記事:登録支援機関とは?

    ③相当性

    最後の相当性基準。これが問題です。

    この相当性基準とは既に日本に在留している外国人が日本に引き続き在留する人物として法務大臣が適当と認めるに足りる「相当」の理由があるかどうかについてです。

    在留資格の変更、在留資格の更新許可のガイドライン(改正) には下記の5つの相当性要件が定められています。

    ①素行が不良でないこと(素行善良要件)
    ②独立生計を営むに足りる資産または技能を有すること(独立生計要件)
    ③雇用・労働条件が適正であること
    ④納税義務を履行していること
    ⑤入管法に定める届出等の義務を履行していること

    出典:在留資格の変更、在留資格の更新許可のガイドライン(改正)

     

    このうち④の納税義務の履行義務を果たしていたかどうかということを確かめるため、「留学」から「特定技能」への変更申請の際には課税証明書と源泉徴収票が求められます。

    以下は法務省ページからの引用です。

    「特定技能(1号)」への在留資格変更許可申請に係る提出書類一覧

    13 

    直近1年分の個人住民税の課税証明書及び納税 証明書 

    ・申請人のものが必要

    ・納税証明書は全ての納期が経過している年度のもの の提出が必要

    ・申請人が納税緩和措置(換価の猶予,納税の猶予又 は納付受託)の適用を受けていることが納税証明書に 記載されていない場合には,これらに係る通知書の写 しの提出が必要

    給与所得の源泉徴収票 

    ・申請人のものが必要

    ・上記の住民税の課税証明書の内容に対応する年度の ものの提出が必要

    税目を源泉所得税及び復興特別所得税,申告所 得税及び復興特別所得税,消費税及び地方消費 税,相続税,贈与税とする納税証明書 *税務署発行の納税証明書 (確定申告をした場合)

    ・申請人のものが必要

    ・確定申告をした場合に,提出が必要

    ・申請人が,換価の猶予,納税の猶予又は納付受託を 受けているときには,これらの適用がある旨の記載が ある納税証明書及び未納がある項目について,税務署 発行の未納額のみの納税証明書(その1)

    出典:「特定技能(1号)」への在留資格変更許可申請に係る提出書類一覧

     

    提出した課税証明書と源泉徴収票の金額が合わないと区役所で確認が必要になります。

    また、外国人雇用をする際は、アルバイトであっても必ずハローワークに届出が必要ですので、その記録をチェックすると、申請人がどこで働いていたのか簡単に調べられます。

    調べた結果をもとにアルバイト先の給料明細と銀行通帳を求められることもあります。複数のアルバイト先がある留学生の場合には確定申告が必要です。

    28時間以上アルバイトしてしまっていた方を雇用する方法もある?

    理論上考えられる手法には2つあります。1つは一度帰国してもらい送り出し機関を通して再入国させる方法です。もう1つは、申請前に1年間、28時間以内でバイトをしてもらう方法です。実証されていない、あくまで理論上の話ですので参考程度に抑えてください。

    ①再入国させる方法

    留学生から1号特定技能への変更のために、源泉徴収票が必要のなると先ほど記述いたしましたが、一度帰国して、現地送り出し機関を通して海外から入国する場合には、*源泉徴収票を届け出る必要がありません。また、追加で提出を求められることも原則としてはありません。(ただし、過去に在留資格取り消し処分になっている方の場合など、過去の日本での行いによって不許可となるケースもあります。)

    「じゃあ、一回帰国させればなんの問題もないんだね?」

    とお思いになるかもしれませんが、1点重大な問題として、送り出し機関に送り出し手数料を支払う必要があり、この費用が国によって10万〜20万程度、渡航費に追加してかかってきます。

    採用予定の外国人にこの費用を負担させるのは非現実的ですので、企業負担となる場合がほとんどでしょう。

    その他、就労までにどのくらいの時間がかかるのか読めないなど、想定仕切れないリスクも多いです。

    参考:「特定技能(1号)」の在留資格認定証明書交付申請に係る提出書類一覧

    ②1年間は28時間以内でアルバイトしてもらってから申請する方法

    留学生から特定技能1号への変更申請で求められるのは過去1年間分の納税証明書です。つまり1年間はルールを守って働いていれば、問題なく雇用されることになります。

    直近1年分の個人住民税の課税証明書及び納税 証明書

    出典:「特定技能(1号)」への在留資格変更許可申請に係る提出書類一覧

    ただ、この方法には大きな課題があります。

    そもそもなぜ留学生が在留資格取り消し処分のリスクを犯してまで、28時間を超えてアルバイトをするかというと、そうしないと自分と母国の家族の生活が立ち行かないからです。

    こうなると、1年間28時間以内での就労に抑えるのは難しいです。

    以上2つの手法をご紹介いたしましたが、あくまで理論上の話で参考程度に留めてください。28時間以内で働いていらっしゃった方を採用するのがベストであることだけは確実です。

    まとめ

    本記事の要点は下記の2点です。

    ①「留学」から「特定技能1号」への在留資格変更の進みが遅いのは、留学生が資格外活動許可の28時間を超えて働いている場合が多いから。

    ②28時間以上働いていた方を雇用する方法には一度帰国させ、認定申請で再入国させる方法と留学ビザのまま1年間は28時間以内で働いてもらう方法の2種類が考えられるが、28時間以内で働いていた留学生を採用するのがベスト。

    入管さんも留学生の事情を考慮し、多少のオーバーは目をつむることもあると耳にしたこともありますが、本当に申請してみないとわからないという状況ですね。。。

     
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    マーケティング部

    福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。