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更新日:2021/09/13

目次

「特定技能に関して、人材送出国と日本の間で「特定技能に関する二国間の協力覚書」が結ばれたって話をよく聞くけど、それってどんな意味があるの?

そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

確かに、単に、協定が結ばれました!」

と言われても、へえそうなんだ〜って感じですよね。

しかし、協定の内容によって、特定技能外国人受け入れの流れやコストも規定されますので、実際に雇用する企業様にとっても他人事ではありません。

そこで本記事では、受け入れの流れに特徴がある国を中心に、協定の記載内容について解説します。

▶︎特定技能について一から知りたい!という方は、ぜひ特定技能入門編をご確認ください。

▶︎技能実習制度における二国間取決めについて知りたい!という方は、ぜひ技能実習「送出国・送出機関」解説をご確認ください。

特定技能に関する二国間の協力覚書とは?

結論から申しますと、特定技能の外国人を滞りなく送り出し、受け入れるために必要なルールについて、人材の送出国と受け入れ国たる日本との間で交わす約束のことです。

詳細は各国毎に少しずつ異なりますが、大きく下記の3つの目的を実現するための協力を約束しています。

①特定技能外国人の円滑かつ適正な送り出し・受け入れの実現

②特定技能外国人の保護

③両国の相互利益の強化

目的達成のための手段は?

上記の目的を達成するために下記の2つの手段を用いる旨が記載されています。

①有益な情報交換を進めること

②定期または随時に協議を行い問題の是正に務めること。

具体的には下記6点について情報交換や課題を解決していくとされています。

①求人、求職情報

②保証金の徴収

③違約金の定め

④人権侵害行

⑤偽変造文書等の行使

⑥費用の不当な徴収

なぜ上記のような取り決めがなされたのか?

技能実習生において失踪や人権侵害などの問題が発生してしまった原因が情報の秘匿性や偏在性にあったからです。

特に海外の悪質なブローカーに、日本に行けば楽に稼げると騙されて、多額の借金を負ってしまったり、現実の仕事のきつさとのギャップに苦しんだりしたりしている最中に、日本にいるブローカーにもっと良い仕事があると唆されることで失踪してしまうというのが、大きな問題になっていました。

諸悪の根源たる悪質なブローカーを排除し、適正な制度運用を進めていくことが日本と送出国の双方にとって共通の目標であるからこそ、今回の取り決めでは情報の偏在性を無くすことに全力が注がれています。

日本が二国間協定を結んでいる国は?

下記の13カ国になります。

フィリピン、カンボジア、ネパール、ミャンマー、モンゴル、スリランカ、インドネシア、ベトナム、バングラデシュ、ウズベキスタン、パキスタン、タイ、インド

最新情報はこちら

国間協定を結んでいない国出身の外国人を雇用することも可能です。ただし、協定国以外の送出国での技能試験の実施はできません。

特徴的な手続きがある国は?

送出国によっては国内の規定に基づき特徴的な手続きを定めてる国があります。

ベトナム

ベトナム人の手続きで特徴的なのが、「推薦者表交付申請」です。

在留資格申請の前に、駐日ベトナム大使館か労働・傷病兵・社会問題省海外労働管理局(DOLAB)への申請が必要です。

実際の流れはこちらの記事で詳細に解説しております。

 

フィリピン

フィリピン人の手続きで特徴的なのが、「POLO」と「POEA」への手続きをして、出国のために海外雇用許可証(OEC)を取得する必要があることです。

なんだか、分かりにくいですね。

「POLO」とは、駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所のことです。

フィリピン人の特定技能外国人を受け入れたい企業はまず、このPOLOに必要書類を提出する必要があります。

必要書類とは下記の通りです。

A. 申請企業が既にPOEAに登録されている場合

1. The Employer / Accepting Organization sends the following documentary requirements by letter-pack to the POLO for evaluation/verification:

a. Standard Employment Contract (Annex B of the checklist of requirements )

b. Salary Scheme/Breakdown

c. List of tasks, duties and responsibilities and/ or description of the occupational category to be performed by Filipinos with Specified Skills

d. Company profile

e. List of Filipinos presently in the Company (full or part time)

f. List of Clients (for Dispatch Company)

g. Company Registration (tokibo tohoun) with English translation If hired by a Sole Proprietorship, include Business Permit and latest tax payment

h. Company brochure / pamphlets / flyers

i. Other documents as may be required by POLO based on prevailing conditions or realities in Japan

B. 申請企業がPOEAに登録されていない場合

1. The Employer / Accepting Organization who wants to employ qualified technical intern trainees or those holding other visas is NOT accredited by the POEA and / or has no valid recruitment agreement with a licensed Philippine Recruitment Agency:

a. Accomplished POLO Application Form for Accrediation / Registration

b. Business License / Permit

c. Company Profile

d. Company Registration (tokibo tohoun) with English translation If hired by a Sole Proprietorship, include Business Permit and latest tax payment

e. List of tasks, duties and responsibilities and / or description of the occupational category to be performed by Filipinos with Specified Skills

f. Recruitment Agreement

g. Copy of valid POEA license of the Spending Organization, identification page of the Passport of the owner of the Sending Organizations and the authorized representative of the Accepting Organization

h. Manpower Request / Job Order

i. Salary Scheme / Breakdown

j. Standard Employment Contract (Annex B of the checklist of requirements)

k. Company brochure / pamphlets / flyers

l. Other documents as may be required by POLO based on prevailing conditions or realities in Japan

m. List of Clients (for Dispatch Company)

出典:2019年11月28日発表の GUIDELINES FOR THE DEPLOYMENT OF WORKERS UNDER THE SPECIFIED SKILLED WORKER VISA OF JAPAN 

 

POLOに上記の書類を提出したのちに、フィリピン本国のPOEA(海外雇用庁)に登録される必要があります。

その後、特定技能外国人はPOEAから海外雇用許可証(OEC)を取得し、フィリピンを出国時提示する必要があります。

以上がフィリピンの特徴的な手続きです。

カンボジア

在留資格申請時に「登録証明書」提出が必要とされます。

この登録証明書は、申請人がカンボジア送出機関に依頼し、送出機関がさらに、カンボジア労働職業訓練省 (MoLVT)に申請することで交付されます。

詳細は下記のURLから申請の仕組みの図をご覧くださいませ。

参考図:カンボジア特定技能外国人に係る手続きの流れについて

タイ

2020年7月27日より、在日タイ大使館の認証を受けた雇用契約書を在留資格申請時に提出が必要とされます。

参考図:タイ特定技能外国人に係る手続きの流れについて

インドネシア

査証(ビザ)申請を行う前に、渡航予定のインドネシア人自らがインドネシア政府が管理する海外労働者管理システム(SISKOTKLN)にオンラインで登録し、ID番号を取得しておく必要があることです。

また、義務ではないことですが、受け入れ企業については、インドネシア政府が管理する労働市場情報システム(IPLOL)へオンライン登録を推奨されています。

※自社で働いていた元技能実習生を雇用場合などは不要

参考図:インドネシア特定技能外国人に係る手続きの流れについて

ネパール

申請人である外国人本人が、査証(ビザ)を取得後、あるいは変更申請の場合は再入国許可により日本を出国してネパールに帰国した際に、ネパール労働雇用・社会保障省海外雇用局日本担当部門から海外労働許可証を取得し、ネパールを出国時に、海外労働許可証を提示することが必要とされています。

参考図:ネパール特定技能外国人に係る手続の流れについて

ミャンマー

技能実習生の場合も同様ですが、来日前にミャンマー労働・入国管理・人口省(MOLIP)に海外労働身分証明カードの申請を行い、カードを取得する必要があります。

参考図:ミャンマー特定技能外国人に係る手続の流れについて

モンゴル

新たにモンゴル国籍の方を特定技能人材として受け入れる場合には、受入れ企業(所属機関)とモンゴル労働・社会保障省労働福祉サービス庁(GOLWS)との間で、モンゴル国籍の方の人材募集に関して双務契約の締結が求められています。

参考図:モンゴル特定技能外国人に係る手続の流れについて

 

※ここまで、各国毎の独自の手続きについてご紹介いたしましたが、現状のところ本格的な運用が始まっていないため、必ずしも上記の手続きを行い、証明書等を提出することは求められていません。こちらの法務省ホームページに記載されたタイミングで手続きが必須となってきます(ベトナムについては未だ記載がないので、推薦者表なしで在留資格申請が可能です)。

まとめ

以上、今回は「特定技能」に関する二国間協定(MOC)の中身についてご紹介いたしました。

ただ、全ての国の二国間協定に、「実際の運用状況に応じて適宜中身を変更する」という旨の記載があります。

特定技能はまだ始まったばかりの制度で今後も現実の状況に即して変化していくことは間違いありません。常に最新の情報にキャッチアップするようにしておきましょう。

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