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    特定技能には対象国の制限があるの?

    目次

    「これまで自社で働いていた技能実習生を特定技能で引き続き雇用したいんだけど、許可されない国とかあるの?」

    結論から申しますと、原則として制限はありません。

    ただし、例外的に在留資格の認定が制限されている国があります。

    本記事では在留資格「特定技能」の対象国についてご紹介します!

    在留資格「特定技能」はどの国籍の外国人でも取得可能?

    原則として在留資格「特定技能」はどの国籍の外国人の方でも取得することは可能です。

    制度自体が、

    少子高齢化による人材不足が顕著な14業種の人手不足に対応する。

    という目的で制度設計されており、なんの理由もなく出身国を制限することは、明らかにその目的に反するからだと考えられます。

    例えば、特定技能で働くイメージの薄いアメリカ人の方でも、技能試験、日本語試験に合格するなどの「特定技能」の取得要件を満たしさえすれば、問題なく在留することは可能です。

    ※特定技能での日本在留を希望される可能性は限りなくゼロに等しいですが。。。

    特定技能での在留が禁止されている国は?例外はあるの?

    ただし、例外として、改正出入国及び難民認定法違反による退去強制令書の円滑な執行に協力しない国や地域、具体的にはイラン・イスラム共和国の方は「特定技能」の在留資格で来日することはできません。

    下記は法務省発表の特定技能外国人の受け入れに関する運用要領からの引用です。

    〇 入管法における退去強制令書が発付されて送還されるべき外国人について,自国民の引取り義務を履行しない等,退去強制令書の円滑な執行に協力しない国・地域 の外国人の受入れは認められません。

    ○ 退去強制令書の円滑な執行に協力しない国・地域とは,告示で定める次の国・地域をいいます(平成31年4月1日時点)。

    イラン・イスラム共和国

    出典:特定技能外国人の受け入れに関する運用要領

    なぜ、このような制限が設けられたかというと、改正出入国管理及び難民認定法違反により退去強制命令を下されるも、その引き渡しに母国が協力しないために、入管の収容施設に長期間に渡って収容されてしまうというケースが問題になっているからだと言われています。

    劣悪な環境で、長期間に渡って収容されることで、精神疾患を患った方や、講義のための食事拒否活動などが報道されていましたね。

    今後、情勢によっては出身国制限が拡大、縮小される可能性はあります。

    当面海外からの受け入れは9ヶ国とされていた。

    2018年12月25日の法務省発表では、当面の間、特定技能に関して、海外からは下記の9ヶ国からの受け入れを進めるとされていました。

    フィリピン、中国、カンボジア、ミャンマー、タイ、ベトナム、インドネシア、ネパール、モンゴル

    これらの国々とは、悪質なブローカー排除などの目的での円滑な情報交換などを定めた二国間協定(MOC)を結び、適宜受け入れを進めていくという発表でした。二国間協定の詳細については下記の記事をご参照ください。

    「特定技能」における二国間協定の内容とは?

    現状、日本は12ヶ国と二国間協定を結んでいる。

    そして、現状はというと、2020年3月10日現在では下記の12ヶ国と二国間の協力覚書を結んでいます。

    フィリピン、カンボジア、ネパール、ミャンマー、モンゴル、スリランカ、インドネシア、ベトナム、バングラデシュ、ウズベキスタン、パキスタン、タイ

    参考:法務省:特定技能に関する二国間の協力覚書

    注目すべきは在留技能実習生数2位の中国とはまだ、二国間で協力覚書を作成できておらず、明確な送り出しのルールが定められていないということです。

    これが元技能実習生などの送り出しの進みが悪い一つの要因となっています。

    また、最大の技能実習生送り出し国であるベトナムについても、二国間で協力覚書を作成したものの、明確な送り出しルールは未だに不透明という状況です。

    特定技能で現在在留されている方の出身国は?

    ここまで、送り出し国と日本の協力関係の進度について述べました。現在は、どの国出身の方が「特定技能」の在留資格で在留しているのでしょうか?

    先日当マガジンの記事↓でご紹介した表を参照いたします。

    『特定技能在留外国人数』の法務省公表数字から見る特定技能の現状

    下記の表は、2019年12月時点の特定技能在留国籍順位と、2019年3月時点の技能実習生の国籍順位の比較です。

    スクリーンショット 2020-03-03 10.06.27

    実は、現在日本に在留している特定技能と技能実習生の国籍割合上位7位までの国は全く同じという状況であり、いづれもベトナム国籍の方の在留がもっとも多いです。

    また、海外で試験に合格された方が日本に来日するためのルールが整備されていない状況であるため、ほとんどが技能実習2号、3号を修了された技能実習生か、技能試験と日本語試験に合格した外国人留学生が日本国内で特定技能へと在留資格変更をされたという状況です。

    下記の表は特定技能認定者の認定ルートになります。

    スクリーンショット 2020-03-03 10.08.04

    また、先日ミャンマーの送り出し機関さんを取材した際には、

    「現地人材の教育に時間がかかるため、本年度の送り出しは難しい。ただ、2021年度からは送り出しを本格化可能だ。」

    とおっしゃっていました。海外試験合格者の送り出し本格化は少し先の話になるかもしれません。

    参照:ミャンマー最王手送り出し機関最高顧問の北中氏が語る、ポスト・ベトナムがミャンマーでしかありえない理由とは?

    将来的に特定技能の担い手となる国は?

    在留資格「技能実習」で受け入れが可能な15ヶ国が特定技能においてもメインの出身国になると考えられます。

    原則として受け入れ国に制限が無いとはいえ、特定技能は在留資格「技能実習」の延長資格としての面が強いです。それは、技能実習2号及び3号修了者であれば、無試験で移行が可能だからです。

    技能実習の取得対象国は下記の15カ国になっています。

    インド、インドネシア、ウズベキスタン、カンボジア、スリランカ、タイ、中国、ネパール、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、ペルー、ミャンマー、モンゴル、ラオス

    ただ、現行の制度では、日本で永住権を得られる道筋(特定技能2号)が建設業と造船・舶用工業の2業種しか無いこともあり、

    「永住目的の方は、あまり積極的に特定技能を活用しようとはしないのではないか?」

    という見方もあるようです。

    実際に現行の制度は不完全であるとして、改善を求める声も大きいです。特定技能資格による受け入れ目標を全く持って達成できていないこともあり、今後も激しく制度が変化していくことが予想されます。

    特定技能のあるべきビジョンについては以前、外国人雇用協議会の竹内理事を取材いたしましたので下記の記事をご参照くださいませ。

    外国人雇用に明確なビジョンを発信し続ける外国人雇用協議会とは?「特定技能」「特定活動46号」の目指すべきビジョンにも迫りました!

    まとめ

    本記事では、「特定技能」の対象国についてまとめました。

    ポイントは下記の2点です。

    ・イラン・イスラム共和国以外の国なら原則として受け入れ可能。

    ・実際には、しばらく国内の技能実習生、留学生からの移行がメインとなりそう。

    本記事で、少しでも疑問が晴れましたら幸いです。

     
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    マーケティング部

    福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。