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外国人の就労開始までにかかる時間は?

目次

外国人が就労するまではどのくらいの時間がかかる?

「外国人の採用には興味あるけど、手続きにたくさん時間がかかるんでしょう?」

「採用目標を達成する上で、すぐに採用できない外国人は選択肢にならないな。」

確かに、就労までに時間がかかるケースはありますが、実は、

採用活動を初めてから2週間で就労を開始した!」

というケースもあるんです。

全ては採用候補者である外国人の「在留資格」次第になります。

本記事では、ケース毎の採用活動開始から就労までの時間について目安を示します。

「思ったよりも、時間がかからないケースがあるんだな

ということを感じていただければ幸いです。

1. 採用開始から就労までの時間は?

残念ながら、一口に外国人はみんなこのくらいの時間で採用できます!とは言えません。

例えば、当社が紹介や紹介予定派遣サービスのオーダーを受けた場合には、お客様の採用納期内で就労可能な方のみをふるいにかけた上で、ご紹介をします。

実務上、以下のような流れでお客様の採用納期内に就労が可能か否か切り分けを行なっていきます。

1.1 候補者の外国人が募集職種で就労可能な在留資格を持っているか?

外国人が日本で働くためには*就労可能な在留資格が必要です。仮に、募集職種で働ける在留資格を既に有しておりその在留期限に余裕がある場合、すぐに就労を開始することが可能です。例えば、冒頭でご紹介した募集開始から就労までの時間が2週間であった方は、募集を開始した当日に応募があり、書類審査の結果、募集職種で今後2年間は少なくとも働ける在留資格を持っていました。数日後に企業との面談を実施し、内定が出され、募集開始からはや2週間後に就労開始となりました。

このように、外国人の方であっても、募集職種で今後ある程度の期間働くことが可能である在留資格を持っている場合、日本人の中途と変わらない早さで就労を開始することが可能です。

※就労可能な在留資格(就労ビザ)については下記の記事で解説しています。

就労ビザ徹底解説!〜在留資格について企業が知っておくべきこと〜

1.2 候補者の外国人が日本にいるか海外にいるか?

募集職種で就労可能な在留資格を持っていなくとも、別の在留資格で日本に在留しているケースがあります。経歴や能力から鑑みて、募集職種で就労可能な在留資格が取得可能と判断された場合には、面接、内定の後、「在留資格変更申請」を行います。この申請のための書類作成を行政書士に依頼した場合、申請までにおおよそ2週間かかります。そこから入国管理庁で審査され、許可がおりまるまでに2週間〜1ヶ月かかるので、採用開始から内定までが最速2週間とすると、それプラス4週間以上かかる場合が多いです。ですから、目安として、募集職種で就労可能な在留資格を有していないが、他の在留資格で日本に在留している方を採用する場合、採用活動を開始してから就労開始までに1ヶ月強以上かかると考えると良いでしょう。

一方で海外からの採用となる場合には変更申請ではなく「在留資格認定証明書交付申請」が必要になります。この場合、書類作成と入国管理局の審査だけで1ヶ月半以上かかってしまうことが多いです。また、海外にいるので、直接面接する場合には、候補者か、採用担当者の「渡航」が必要になります(最近ではSkypeを用いてWeb面談で採用する場合も多いです。)。そうすると募集開始から内定までの時間も日本在留者の場合よりも時間がかかります。目安としては採用活動開始から最速で2ヶ月以上かかります。

※日本に在留している場合であっても、在留資格が「短期滞在」や「ワーキングホリデー」だった場合「在留資格変更申請」ではなく、「在留資格認定証明書交付申請」が必要になります。この場合、例外として外国人本人が申請可能です。通常は招聘になるため、日本にいる家族や会社が申請します。関連して下記の記事もご覧いただければと存じます。

【入管に聞いてみた。】「ワーキングホリデー」からの国内「就労ビザ」切り替えが難しくなっている!?

2. 在留資格毎の就労開始までにかかる時間の違いは?

ここまでが就労開始までの時間に関する基本事項になります。ここからは在留資格毎の就労までの時間の違いを簡単に説明します。

2.1 技術・人文知識・国際業務(エンジニアや通訳スタッフ等)

技術・人文知識・国際業務とはエンジニアや通訳スタッフなどの専門性のある技術や知識、母国の文化や言語を用いた仕事を日本で行うことを許可された在留資格です。募集職種がエンジニアや通訳スタッフである場合、ここまでで示した切り分けを適用して基本的に問題ありません。

技術・人文知識・国際業務で可能な仕事の詳細については下記の記事をご参照くださいませ。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」とは?

2.2 留学生アルバイト(風営法関連を除く全ての職種/週28時間まで)

最近、出稼ぎを目的として留学生の在留資格審査が厳格化されましたが、依然として留学生アルバイトの雇用は特にサービス業界の企業にとって重要です。留学生は、資格外活動許可を取得している場合、週の労働時間が28時間以内に制限される一方で、就労可能な職種に関しては、風営法関連業務を除き制限がありません。弊社では留学生アルバイトの紹介はしておりませんが、一般的に一人あたり4万〜8万の紹介フィーでサービス業系の企業に紹介されています。

募集から面接、内定までの時間は各社異なるかと思いますが、資格外活動許可さえ取得できていれば、基本的に日本人と同様にすぐに働き始めてもらうことが可能です。その他外国人アルバイトを雇用する際の注意点は下記の記事をご参照ください。

留学生アルバイトを雇用する際に必要な「資格外活動許可」とは?

また、参考までに、日本語レベルN1以上の4年生大学卒業生を対象とした在留資格についての記事もご紹介しておきます。

特定活動46号告示の全て〜留学生アルバイトをそのまま新卒採用できる!?〜

2.3 身分系ビザ (全ての職種)

身分系ビザとは、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の4つの資格の総称のことです。これらの在留資格を有する方は日本人と同様、就労する業界、職種に制限がありません。さらに、留学生アルバイトのような就労時間の制限がないため、非常に採用しやすい資格と言えます。この身分系ビザを有する外国人を採用する場合も、日本人と同様に申請などは必要ありませんのですぐに採用することが可能です。詳細は下記の記事をご覧くださいませ。

日本人を雇うのと変わらない?「身分系ビザ」の詳細をまとめました!

2.4 技能実習生(82職種146作業)

技能実習生とは、発展途上国の方に日本の優れた技術を実際に日本企業で働きながら学んでもらい、母国の発展に活かしてもらうという、社会貢献を目的として整備された制度です。が、実際には、人手不足が深刻な業界・業種において実質上人材確保の目的で利用されている場合もあります。下記は、令和2年2月25日時点における技能実習制度の対象職種一覧になります。

技能実習制度移行対象職種・作業一覧

OTIT外国人技能実習機構HPより引用

この技能実習生の受け入れをする際には、海外現地面接会、あるいはSkype等を利用したWeb面接会を通して採用を決定したのち、内定者は国外で教育を受けます。この教育期間に並行して、国内では、申請書類の作成、外国人技能実習機構への計画認定申請、入国管理庁への在留資格認定申請、在外日本大使館でVISAの取得、各国毎の手続きを経て、日本に来日し、来日後1ヶ月の研修センターでの研修を経て、ようやく就労となります。それぞれ、平均して申請書類の作成に2ヶ月、計画認定申請に2ヶ月、入国管理庁への申請で1ヶ月、在外日本大使館と出国手続きで0.5ヶ月程度かかります。ただし、実際には申請書類の作成が膨大で時間がかかったり、計画認定申請時の追加書類発生等で遅れが発生することがあることを踏まえると、採用活動の開始から7ヶ月程度、就労までに時間がかかると見込んでおくと良いでしょう。

2.5 特定技能 14業種

特定技能とは2019年の4月から施行された新たな在留資格です。特定技能外国人の就労開始までの時間は採用する方の属性によって異なります。下の図は、取材を通して私が主観で感じている、採用難易度と就労までにかかる時間のマトリクスです。一番早いのは日本にいる自社の技能実習生に日本国内で特定技能に移行してもらうことで、ほとんど途切れることなく就労が可能となります。海外から採用するルートは現地国の制度整備が遅れており、現状のところはっきりとは見えて来ていません。海外現地で技能試験や日本語試験に合格された方を雇用しようと思うと、教育に非常に時間がかかることが予想されています。特定技能採用難易度と時間コスト

↑出典:特定技能人材の4つの募集・採用ルートとは?

また、参考までに特定技能の現状(2020年2月現在)を統計データから分析した記事がございますので、現状と今後の動向について理解されたい方は下記の記事をご参照くださいませ。

『特定技能在留外国人数』の法務省公表数字から見る特定技能の現状とは?

3. 業種毎におすすめの採用方法とは?

最後に、外国人の雇用に興味のある企業さま向けにオススメの採用方法をご紹介します。

3.1 ITエンジニア → 人材紹介

一口にITエンジニアと言っても経験年数等で上位・中位・下位に分けられると思います。この下位層に関しては自社で教育部門を持っており、初心者に汎用的なスキルを身につけさせた上派遣する会社に、必要に応じて派遣を依頼した方が良いです。スポットで対応できるためです。しかし上位、中位エンジニアに関しては現在各社人材不足状態にあり、育成も難しいことから、非常に採用難度が上がっています。媒体などを利用しても、いい人がなかなか集まらないというのが現状でしょう。人材紹介サービスは採用経費が他の施策と比較して高くついてしまいますが、募集については無料で行うことができるので、多数の候補者の中から、自社に高い精度でマッチする上位・中位人材を採用可能であるという点で非常にお勧めです。

外国人人材紹介の気になる料金相場については下記の記事をご参照くださいませ。

外国人人材紹介サービスの料金相場はどうなっている?

3.2 機械・電気・電子エンジニア → 紹介予定派遣

CAD関連ソフトを利用した、機械・電気・電子設計を行う人材の中でも、スポットで必要な方ではなく、中長期的に自社の戦力として活躍する人材が欲しい場合には、紹介予定派遣がおすすめです。外国人を採用する上でネックとなる、実際に自社に馴染んで活躍してくれるのか?といった問題を、3〜6ヶ月間の派遣期間を見極め期間として事前に設けることによって可能になります。

紹介予定派遣については下記の記事をご参照くださいませ。

紹介予定派遣とは?実際のところ派遣先企業及び求職者(特に外国籍の方)にメリットはあるのか?

3.3 外食・宿泊・小売業のサービススタッフ → SNS・媒体

新たな在留資格「特定技能」で外国籍の方を雇用する間口が広がった外食業・宿泊業に加え、「技術・人文知識・国際業務」でインバウンド客に対応する小売業のサービススタッフを採用する場合には、離職率が高いため、採用経費を最小限に抑えられるSNSや媒体を利用することをお勧めします。例えば現在FBの公開特定技能グループでは、下記のような投稿が頻繁に上がっています。

皆様こんばんは。現在特定の外食を合格したのでだれかが会社に紹介させていただいたらありがたいです。お願いいたします。

出典:特定技能ビザ外国人コミュニティ

 企業が直接このような投稿をした外国人と繋がって採用合意に到り、支援を*登録支援機関に委託するというような例もあります。自社で働く外国人を直接確保することで紹介料を大幅に削減することが可能です。

また、弊社でも格安で外国人求職者を集めることができる求人媒体サービスを開始しております。外国人に特化した媒体サービスもピンキリですが、たくさんの求職者を低コストで集めたい場合には上記のサービスがお勧めです。

※登録支援機関については下記の記事をご参照くださいませ。

登録支援機関とは?支援は委託すべき?それとも内製化すべき?

3.4 建設業・ビルメンテナンス業 → 監理団体と登録支援機関両方の機能を持っている法人

建設業・ビルメンテナンス業の方で技能実習生及び特定技能外国人を採用したい場合には、監理団体と登録支援機関両方の機能を持っている法人を利用することをお勧めします。仮に、技能実習で5年、1号特定技能で5年継続して雇用することになれば、監理団体、登録支援機関との付き合いは計10年になります。企業側とすれば長期的な付き合いを前提として好条件で監理・支援契約を結ぶことができますし、人材側とすれば、長期的な関係を構築しなんでも相談できるサポートスタッフがいることは、高い定着率にも繋がります。短期的な視点での最適化を目指すよりも、中長期的にメリットがある道を選ぶことをお勧めいたします。

4. まとめ

本記事では、外国人の採用活動を開始してから実際に就労までに至る時間の目安をケース別に解説いたしました。

「思っていたよりも早く採用できる場合もあるんだな」

本記事を読んで上記のような発見がありましたら、至極幸いでございます。

 
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  • ・違法就労を防ぐ方法
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ぜひ、外国人雇用の初めの一歩にご活用ください。

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マーケティング部

福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。