更新日:2020/08/11

目次

コロナヘッド

「コロナの影響で採用予定だった外国人が入国できない!」、「そろそろ技能実習生の実習期間が終わるんだけど、どうすれば良いの?」といった悩み、疑問をお持ちの企業様は多いかと存じます。

そこで今回は、既に日本に在留している外国人の方と、これから日本に入国を予定している外国人の方の在留資格に関する情報をまとめました。

*最終章に令和2年7月29日に受付開始されたタイ・ベトナムとのレジデンストラックについて追記いたしました。

既に日本に在留している外国人の場合

在留期限の延長について

 令和2年5月20日付けで出入国在留管理庁から発表された情報によると、「本国等への帰国が困難な外国人に係る取扱い」として下記在留資格を有している方を対象に臨時的措置が取られることとなりました。

1. 「技能実習」、「特定活動(外国人建設就労者、外国人造船就労者)」で在留中の外国人

従前と同一の業務に従事することを条件に特定活動(6ヶ月・就労可)が付与されることになりました。同年4月に発表された情報では3ヶ月の在留資格でしたがコロナウイルスの深刻な影響により期限が伸びております。

その他、「特定活動(インターンシップ9号)」で在留中の方なども、同一の受入機関及び同一業務での就労を希望する場合、特定活動(6ヶ月・就労可)への資格変更が許可されます。

2. 「留学」で在留している外国人(就労を希望する場合)

⇒「特定活動(6ヶ月・週28時間以内のアルバイト可)」への在留資格変更を許可。

*令和2年1月1日以降に教育機関を卒業(修了)した方に限る。

3. 「短期滞在」で在留中の外国人

⇒「特定活動(6ヶ月・就労不可)」への在留資格変更を許可。

*詳しくは、法務省HPの「帰国困難者に対する在留諸申請及び在留資格認定証明書交付申請の取扱いについて」ページよりごご確認ください。

*この他に、コロナ感染による解雇等で実習継続が困難になった技能実習生は、「特定活動(1年・就労可)」が付与され、他職種(特定技能制度の14分野に限定)での就労も可能となります。1年の「特定活動期」間中に特定技能の試験に合格すれば在留資格「特定技能」に切り替えることも可能ですので、法務省HP「新型コロナウイルス感染症の影響により実習が継続困難となった技能実習生等に対する雇用維持支援をご確認ください。

これらの施策は、コロナの収束度合いによって、さらなる延長も考えられます。

技能実習生等の来日がストップしている現状が続くことは、新規の受入を計画していた企業にとって頭の痛いことだと思われます。しかし、国の方でも、このような就労期間延長の施策は出してくれていますので、最新情報をチェックしながら、今いる外国人社員にとっても不利益のないよう人員計画を練り直して行きましょう。

 

必要書類は? 

1.特定活動(就労可)への変更
 
 ○必要書類
  ・在留資格変更許可申請書、又は在留期間更新許可書(写真付き)
  ・帰国ができない証明書(フライトキャンセルの通知メールのコピー等)
  ・同一企業及び業務で就業をする理由書 → 団体監理型の場合、監理団体が作成する。
 
2. 特定活動(就労不可)への変更
 
 ○必要書類
  ・在留資格変更許可申請書又は在留期間更新許可書(写真付き)
  ・帰国ができない証明書(フライトキャンセルの通知メールのコピー等)
  ・滞在費等支弁に係る資料
 
*東京出入国在留管理局の管轄区域に居住する方で、現在「留学」の在留資格を有する方で帰国が困難なために本邦での在留の継続を希望する方などは郵送で申請できる場合もあります。詳しくは下記のサイトをご確認ください。
 

窓口申請の猶予について

また、入管申請時の感染を避けるため、3月1日〜7月31日に在留期限が切れる方の在留資格の変更・期間の更新申請は、期限が切れた日から3ヶ月後まで受け付けてくれるということです。

 「警察に在留カードをチェックされたら困るのでは?

と思われるかもしれませんが、そもそも、不要不急の外出を避けるようにしておけば問題ないでしょう。

出典:新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための申請受付期間の延長について

これから日本への入国を予定している外国人の場合

在留資格認定証明書の有効期間について

日本への入国を予定している外国人の方についても、「在留資格認定証明書」の有効期限が従来の3ヶ月から、特例として入国制限措置が解除された日から6か月又は2021年4月30日までのいずれか早い日まで有効と変更されています

ちなみに、「入国制限措置が解除」とは、①下記の「上陸拒否」対象国から外れる、②「既に発給された査証(ビザ)の効力停止」が解除されるという2点いずれもクリアした状態となります。

*2019年10月1日~2021年1月29日までに作成された「在留資格認定証明書」が対象となります。

*海外現地公館で査証(ビザ)発給時に、受入機関等が、「在留資格認定証明書」の申請を行った時と同様の活動内容で受け入れることが可能である旨の文書を提出することが条件とされています。

上陸拒否について

7月1日現在、上陸申請日前14日以内にこちらの国・地域におけ滞在歴がある外国人の入国は禁止されています。「永住者」,「日本人の配偶者等」,「永住者の配偶者等」又は「定住者」の在留資格を有する方が再入国許可によって出国した場合であっても、原則として(再入国許可により出国した日、滞在歴のある地域ごとに特段の事情の有無を判断)再入国は禁止されます。

*特に人道上、配慮すべき事情がある場合は個別の事情に応じて特段の事情があるものとして上陸を許可する場合があります。

レジデンストラック開始

令和2年7月29日より、ビジネス上必要な人材等の双方向の往来を再開するレジデンストラックの受付が開始されました。

概要

入国・帰国後14日の隔離、検査陰性証明の取得、空港での検疫等を条件にビジネス上必要な人材(主に長期滞在者用)の国際的な双方向の往来を認めるスキームとなります。

*行動範囲を限定することで14日間の隔離中も一定の範囲でビジネス活動が可能となるビジネストラック(主に短期出張者用)のスキームも調整が進められています。

対象国

・ベトナム・タイ

*豪州、ニュージーランド、カンボジア、シンガポール、韓国、中国、香港、マカオ、ブルネイ、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、台湾といった比較的感染が落ち着いている国・地域での運用開始が引き続き調整されています。

対象者

・日本及び対象国の国籍を有し、それらの国・地域に居住する者

・日本国と対象国・地域との直行便を利用する者

・外国人においては以下の在留資格を有する者

「経営・管理」 「企業内転勤」 「技術・人文知識・国際業務」 「介護」 「高度専門職」 「技能実習」 「特定技能」 「特定活動」(EPA介護福祉士・看護師、起業)

出典:外務省「国際的な人の往来再開に向けた段階的措置

フロー・必要書類

日本に対象国の方が入国する場合には、下記図のような流れになっています。

大きく分けると、

①海外日本公館で「誓約書」を提示し査証(VISA)申請

②出国14日前より検温実施、出発前72時間以内の検査陰性証明の取得

③空港での検疫(「誓約書」「質問表」の提出、接触確認アプリの導入、民間医療保険加入含む)

④14日間、自宅及びビジネスホテル等(個室)で待機(公共交通機関使用不可)

となります。

↑出典:内閣官房他関係省庁「タイ・ベトナムとの間のレジデンストラックの手続きについて」令和2年8月6日

*関係省庁:外務省、出入国在留管理庁、厚生労働省、経済産業省、国土交通省

また、このフローに伴い受入側が作成する「誓約書」や所定様式に則った「検査証明書」が必要になってきます。

必要書類一覧、所定様式については、外務省HPより確認できます。

実際に技能実習生は入国できるのか?

もちろん、技能実習もレジデンストラックの対象在留資格ですので入国は不可能ではありません。しかし、以下の観点から通常通り入国できるとは考えない方が良いでしょう。

①まずは再入国対象者からなので、新規入国者までまだ時間がかかる

②そもそも航空便が少ない

*ベトナム航空は日本線の運休を10月24日まで延長しています。

③入国後14日間の管理の難しさ及び航空券や保険加入料、待機時施設宿泊料を含む費用の増加

*14日間待機の待機時は、受入責任者(受入企業、監理団体、登録支援機関)が健康状態をチェックすることが求められます。

コロナ感染者が減り通常運行が再開するまで時間がかかればかかるほど、このような特例的な枠組みで入国してもらわざるを得なくなってくるでしょうが、レジデンストラック運用がスタートしたからといって自社の技能実習生や外国人材がすぐに入国できるわけではありません。新しい情報にアンテナを張りつつも、一喜一憂はせず長期戦になることを覚悟して臨むことが大切です。

まとめ

今回のコロナウイルスの影響により日本のみならず世界規模で経済活動が大幅に縮小してしまうことはもはや避けられません。

外国人材の受入についても従前のような動きが戻ってくるのがいつになるか、はっきりとしたことは誰にも分かりません。

自社と自社社員を守るためにも、法務省のこちらのページ等で最新情報を随時チェックし、必要以上の不利益を被らないようにしていきましょう。

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