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更新日:2021/08/03

目次

産業機械製造バナー(圧縮済)

3年間の技能実習でせっかく活躍できるレベルにまで育て上げ、本人も継続して就業することを望んでいるのに母国に帰すのは惜しい。」

「仕事はたくさんあるのに、技能工が足りないため、泣く泣くお断りしてきた。

そんな思いをもうしなくて済むよう、技能実習2号修了者、その他技能試験合格者の就労を可能にする特定技能1号の在留資格が2019年に新設されました。

本記事では、産業機械製造業分野における特定技能運用の基礎知識を丁寧に解説いたします。

▶︎特定技能入門編記事はこちら!!

 特定技能1号が成立した背景とは?

業界関係者のみなさまにはくどいかもしれませんが、それは、ひとえに『産業機械製造業分野』の企業が人手不足であることが原因です。『産業機械製造業分野』では、有効求人倍率が他産業と比較してかなりの高水準で推移しており、2023年には約7.5万人の人手が不足すると予想されています。

『産業機械製造業分野』の有効求人倍率は?

金属プレス、溶接等の産業機械製造業分野関連職種の有効求人倍率は2017年時のデータで2.89倍、未充足求人数は約1.2万人とされています。

当然、先見の明ある経営者の方々は、工場のデジタル化やAI、IoTによるプロセス革新を行っており、2012年〜2016年の推定値では年平均2%も労働生産性を向上させてきました。さらに女性・高齢者の活躍も推進され、その比率は2012年から2017年までの5年間で30%から34%まで増えています。

しかし、それでも業界は上述の通り深刻な人手不足に陥っています。

人手不足の要因は?

私がこれまでにお聞きした原因は下記の4つです。おそらくあなたも下記のいずれかを実感しているのではないでしょうか?

①少子高齢化による労働力人口の減少

②オリンピック需要や再開発需要の増加

③選択肢の多様化で相対的に人気が低下

④熟練工の引退

大学まで通うことがスタンダードになり、SNSの隆盛により価値観も多様化しているため、相対的に技能工の人気が落ちてしまっているという状況にあります。

 特定技能1号外国人は『産業機械製造業分野』のどんな業務に従事できるの?

以上のように、『産業機械製造業分野』では深刻な人手不足が生じていますが、2023年までに5250名の受け入れが予想されている特定技能1号外国人はその救世主になるのでしょうか? 以下特定技能1号で具体的に認められる業務について見ていきましょう。

認められる業務

特定技能1号外国人は下記の作業に従事することが認められています。

①鋳造、②鍛造、③ダイカスト、④機械加工、⑤金属プレス加工、 ⑥鉄工、⑦工場板金、⑧めっき、⑨仕上げ、⑩機械検査、⑪機械保全、 ⑫電子機器組立て、⑬電気機器組立て、⑭プリント配線板製造、 ⑮プラスチック成形、⑯塗装、⑰溶接、⑱工業包装

出典:経済産業省「製造業における特定技能外国人材の受入れについて」

また、同じく経済産業省発表資料には下記の通り示されています。

当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務(金属プレスの例:材料・製品の運搬,加工品の切削・ばり取り・検査業務等)に付随的に従事することは差し支えない。

出典:経済産業省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領ー産業機械製造業分野の基準についてー」

同じ業務に従事する日本人と同様の作業が可能ということですね。

 外国人が『産業機械製造業分野』の特定技能1号を取得するための要件とは?

大きく日本語水準と技能水準の2つを満たす必要があります。以下具体的に説明します。

日本語レベルN4以上の試験に合格

日本語の試験に合格すると日本語水準を満たしたことになります。具体的には、日本語能力試験JLPTのN4以上、もしくは国際交流基金日本語基礎テストに合格する必要があります。 詳細は下記の記事をご参照くださいませ。

 在留資格「特定技能」の「技能評価試験・日本語試験」とは?

『産業機械製造業分野』の技能測定試験に合格

2つ目が『産業機械製造業分野』の技能測定試験に合格することです。試験の形式は学科と実技です。こちらのページからサンプル問題を確認できます。

2020年10月には東京・名古屋・大阪で溶接以外の職種の技能測定試験が、11月には愛知で溶接の技能測定試験が実施されました。

海外では、2020年1月にインドネシアで溶接の試験が行われています。

試験予定についてはこちらのページで随時公開されます。

『産業機械製造業分野』該当職種の2号技能実習を修了された方は無試験で特定技能1号に移行可能。

『産業機械製造業分野』に該当する職種の2号技能実習を修了された方の場合は、無試験で特定技能1号へ移行することが可能です。

特定技能1号『産業機械製造業分野』へ移行可能な技能実習の職種は下記の通りです。

職種名 作業名
鋳造
鋳鉄鋳物鋳造
非鉄金属鋳物鋳造
鍛造
ハンマ型鍛造
プレス型鍛造
ダイカスト
ホットチャンバダイカスト
コールドチャンバダイカスト
機械加工
普通旋盤
フライス盤
数値制御旋盤
マシニングセンタ
金属プレス加工 金属プレス
鉄工 構造物鉄工
工場板金 機械板金
めっき
電気めっき
溶融亜鉛めっき
仕上げ
治工具仕上げ
金型仕上げ
機械組立仕上げ
機械検査 機械検査
機械保全 機械系保全
電子機器組立て 電子機器組立て
電気機器組立て
回転電気組立て
変圧機器組立て
配電盤・制御盤組立て
開閉制御器具組立て
回転電気巻線製作
プリント配線板製造
プリント配線板設計
プリント配線板製造
プラスチック成形
圧縮成形
射出成形
インフレーション成形
ブロー成形
塗装
建築塗装
金属塗装
鋼橋塗装
噴霧塗装
溶接
手溶接
半自動溶接
工業包装 工業包装

経済産業省「製造業における特定技能外国人材の受入れについて」をリフト株式会社で加工)

 『産業機械製造業分野』の特定技能1号外国人を雇うための条件は?

「特定技能」の外国人を雇用したい産業機械製造業分野の企業は下記の3条件を満たし、かつ、当該の外国人を直接雇用する必要があります。派遣社員としての雇用は認められておりませんのでご注意ください。

①特定技能1号外国人が行う業務に関して、会社として日本標準産業分類に該当している。

具体的には事業者が下記の分類に属している必要があります。

○産業機械製造業分野の1号特定技能外国人が活動を行う事業所が,日本標準産業分類に掲げる産業のうち次のいずれかに掲げるものを行っていることが求められます。

①細分類2422-機械刃物製造業

②小分類248-ボルト・ナット・リベット・小ねじ・木ねじ等製造業

③中分類25-はん用機械器具製造業(ただし、2591消火器具・消火装置製造業及び素形材産業分野に掲げられた対象業 種を除く。)

④中分類26-生産用機械器具製造業(ただし、素形材産業分野に掲げられた対象業種を除く。)

⑤小分類270-管理、補助的経済活動を行う事業所(27業務用機械器具製造業)

⑥小分類271-事務用機械器具製造業

⑦小分類272-サービス用・娯楽用機械器具製造業

⑧小分類273-計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械 器具・理化学機械器具製造業

⑨小分類275-光学機械器具・レンズ製造業

○前記の日本産業分類に掲げる産業を行っているとは,1号特定技能外国人が業務に従事する事業場において,直近1年間で前記の①~⑨に掲げるものについて製造品出荷額等が発生していることを指します。 製造品出荷額等とは,直近1年間における製造品出荷額,加工賃収入額,くず廃物の出荷額及びその他収入額の合計であり,消費税及び酒税,たばこ税,揮発油税及び地方揮発税を含んだ額のことを指します。

出典:経済産業省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領ー産業機械製造分野の基準についてー」

② 経済産業省が設置する「製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会」 の構成員になり、協議会が行う資料要求、現地調査等に対し必要な協力を行う。

特定技能1号外国人を雇用したのち、4ヶ月以内に「製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会」への入会が必要です。

入会は、経済産業省の申請システム↓を利用し、Web上で行います。

製造業特定技能外国人材受け入れ協議・連絡会(入会申請システム)

③特定技能1号外国人への支援を適切に実施すること

 特定技能1号外国人を雇用するためには、定められている支援を適切に実施できる状況であると証明する必要があります。

ただし、支援を登録支援機関に全て委託した場合、適切な実施体制があると認められたことになります。

 『産業機械製造業分野』の特定技能1号外国人が日本で働ける期間は?

特定技能1号では5年間働くことができます。 ただし、技能実習1号、2号、3号と合わせれば最長10年間の就労が可能です。

産業機械製造業については更新が無制限にでき、家族を呼べる特定技能2号の資格は許可されていません。しかし、今後許可される可能性は大いにあります。

せっかく技術も身についてきて日本語も話せるようになり、日本で今後も働きたいという方が在留できないのはあまりにも馬鹿げていると思います。

私たちもできる限りの働きかけを続けていこうと思います。

特定技能1号外国人を雇用する場合の費用相場は?

特定技能1号外国人を雇用するルートによって、費用相場は異なりますが、給与に関しては同職種に従事する日本人と同等以上とされています。

さらに、在留資格申請費用や登録支援機関への支援委託料で一人あたり年間50万ほどかかります。 採用ルートによっても費用は異なりますので、詳しくは弊社までお問い合わせください。

『産業機械製造業分野』企業の特定技能1号の活用法とは?

 結論からいうと、2号技能実習からの切り替えがメインの活用法になるのではないかと思います。 理由は3つあります。

①海外試験の運用が未整備(さらにコロナウイルスで遅れが発生)

『産業機械製造業分野』において、技能測定試験の海外での実施はまだインドネシアでの一回のみに留まっています。

2020年3月にはフィリピンでの試験が予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で中止となってしまいました。

②特定技能1号と技能実習では技能実習の方が候補者のハードルが低い

試験組が少なくなると予想される決定的な理由は、海外から来日する場合、技能実習の方が学習コストが低いことです。特定技能の在留資格を得るには、日本語試験N4レベルに合格することと技能測定試験に合格することが必要ですが、これには最低でも半年程度の学習期間が必要になります。試験に合格しなければ努力が無駄になってしまうリスクのある特定技能よりも技能実習を選択することは明らかでしょう。

③留学生は『技術・人文知識・国際業務』の在留資格が欲しい。

「それは海外から来る場合の話であって、日本にいる留学生を特定技能で雇用する場合は違うでしょ?」

と思われるかもしれませんが、留学生からの特定技能の人気は非常に低いです。私がお話しさせてもらった方のなかで一番ネックになっていたのは、『5年経ったら帰らなくてはならない。』ことと、『家族が日本に住めない。』ということです。留学生は在留期間の更新が可能で家族と日本で住むことができる『技術・人文知識・国際業務』の在留資格を望む傾向があり、特定技能の在留資格を希望する人は非常に少ないです。

 まとめ

本記事では『産業機械製造業分野』における特定技能1号の活用法についてご紹介しました。 コロナウイルスの影響により、当面、雇用は難しいかもしれませんが、アフターコロナを万全の体制で迎えることに、少しでもお役に立てれば幸いです。 

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