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更新日:2020/12/01

目次

NPO法人はぁと世田谷-1
御園生 久義

NPO法人はぁと世田谷 理事長

平成12年介護保険発足以来、介護支援専門員として地域の介護事業に携わる。

NPO法人 はぁと世田谷では、「地域で安心して暮らす」を経営理念として、世田谷区にて、居宅介護支援事業所、グループホーム、福祉移送サービス等の運営の他、地域のボランティア活動にも積極的に参加している。

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東京世田谷区にて、介護保険創設以来、居宅介護支援事業所を中核にグループ内で福祉移送サービスや、グループホームを運営されているNPO法人世田谷はぁと。

理事長の御園生氏は、外国人材の活用を積極的に行われているのに加え、介護技能実習生の試験監督を務められるなど介護業界における外国人材の活用について様々な知見や経験をお持ちです。

今回は、御園生様に介護業界で頑張る外国人材の様子と今後について伺いました。

介護業界で外国人の方に働いてもらうのは必然の選択

ーーまず最初にはぁと世田谷様について教えて下さい。

御園生理事長:約20年前に居宅介護支援事業を始めたのがきっかけです。

私自身は、20年前にケアマネージャーの資格が始まった年に資格を取得をしました。

学校を卒業してからずっと鍼灸マッサージの仕事をしていたのですが、鍼灸師の資格や身体に関する知識を活かせる資格ということで、制度がスタートしたタイミングで資格を取りました。

制度が始まったばかりで右も左も分からず、同期で合格したメンバーが集まって勉強会等をしていたのですが、その中で、皆で集まって居宅介護支援事業所をやろうとなったのが始まりです。

その後、福祉移送活動や地域のボランティア活動等をNPOとして続けてきまして、認知症の方が増えて来ている中で、その方たちに質の高いケアを提供したいという思いがあり、8年前にグループホームを開業しました。現在18名の居住者がいます。

 

ーー介護業界でも歴史が古いはぁと世田谷様で外国人材の採用を始められた経緯を教えてください。

御園生理事長:これは、今に始まったことではないのですが、実は、都内でも小学校の廃校がある等、少子高齢化は始まっています。最近でもこの近くの小学校が統合されました。

世田谷区は都内でも人口の多い区ですが、この辺りでも、50~60年前に出来た団地が多くあり、同じタイミングで高齢化しています。そういった団地に残っている高齢者の方をどうケアしていくかが大きな問題になっています。

 

ーー世田谷区でもそういった状況があるのですね。

御園生理事長:10年前頃のリーマンショックの頃は、ハローワークで失業保険を使って初任者講習を取れるという制度があって、その頃は日本人の若い方も来ましたし、8年前にグループホームをオープンした頃までは、介護支援専門員の求人も募集すれば、若い方の応募が結構あったのですが、今は、どちらも全く来ないですね。

コロナに関係なく、ここ数年は、求人に対して応募が来ないという状況が続いています。退職する職員も当然いるのですが、新しい職員が入ってこない。

一方で、高齢者の方は先程説明したようにこの地域でも増えていますから、職員はどうしても必要です。そのため、今は、新しい職員が必要な場合は派遣会社にお願いしています。当然、派遣社員の方にお支払いする給料は割高になりますので、その点で、非常に苦しい。

 

ーーそこで、東南アジアの人材に目を向けてみたと。

御園生理事長:はい、東南アジア諸国は、ピラミッド型の人口構成になっていて、若い人がものすごく多いですよね。去年、実際に、ベトナムとミャンマーに見に行きましたけど、実際に若い人が多かったです。そして、非常にパワーがありました。

今、うちで働いているのは、中国人の方ですが、今年中にミャンマー人の方が入社する予定で、来年にはベトナム人の方も入社してきます。

実際に、この世田谷区周辺の施設でも外国人の方はびっくりするほど多いです。社会福祉法人にもかなり入ってきていますよ。介護業界は、今後も少子高齢化の中で、利用される方が増えて行きますから、それを支える施設で、日本人以外の人に働いてもらうというのは、どう考えても必然ですよね。

何しろ若い人がいないんだから。

外国人材採用はどのように行っているのか?

ーーなるほど。では、具体的に、外国人材の採用についてはどのように行われているのでしょうか?

御園生理事長:まず、外国人を紹介している会社さん何社かにお話をお聞きして、比較して選んでいますね。

あと、実際に、現地に足を運ぶということです。色々な方から外国人材に対するご提案を頂いて、ベトナムの方が働いている施設の見学に新潟まで行きましたし、ベトナムやミャンマーまで行って、現地で日本行きに向けて勉強している学校の視察もしました。

昨年は、その中で、前から一番熱心に誘ってくれていた会社にオススメされたミャンマー人の方を特定技能という在留資格で採用することに決めて、現地で10名の方と面接しました。

3名の方を内定したのですが、特定技能という資格で日本に来るためには、試験に合格しないといけないので、内定した3名は面接の後でその試験を受けて、3名のうち2名だけ合格ということになりました。その後、面接で迷って内定にしなかった方が、試験にも合格して優秀なので是非ということお勧めされて、結局3名が入社予定です。

コロナの影響が無ければ、もう入国していた予定でしたが、コロナの影響で遅れて、やっと11月に入国することが決まりました。今のところ、2週間の隔離をすれば、施設で働くことが出来ます。

あと、別のルートとしては、世田谷福祉専門学校の先生からご紹介いただいたご縁で、来年の4月から ベトナム人の留学生にアルバイトとしてご入社いただく予定です。

その方は今は日本語学校で勉強されていて、来年4月に世田谷福祉専門学校に入学される予定の方です。

介護福祉士を養成する専門学校に通う方をアルバイトとして雇用して、学費を一部補助すれば、東京都から助成が受けられる仕組みがあるので、そちらを利用して働いてもらうことで、

人材の方にとっては、現場の経験を積むことが出来て、且つ、学費の負担を減らすことが出来ます。

そういった人材は、卒業して資格に合格すれば、専門職になりますから、是非頑張っていただいて、日本人以上にグループホームを引っ張っていただける主役になっていただきたい考えています。

また、東京都では、介護施設が技能実習生を受け入れる際にも補助金がありますが、本格的に労働者として来ていただく為の特定技能には、補助金が無いので、こちらも整備をしてほしいですね。

あと、注意しなければいけない点は、人材に正しい情報が伝わっているのかということですね。

そもそも、現在の日本の最低賃金はそんなに高くないから、働く方にとっても給料が凄い良いというわけではないと思うのですが、外国人材を紹介する業者さんによっては、人材に実際と異なる説明をしているケースがあります。その情報を信じて日本に来てしまうと、入社後に不平が出てきてしまう。

信頼できる人材会社を見つけることと、任せきりにせずに人材に会った際に直接説明をすること、ここは非常に重要なポイントです。

また、今後、心配な点として、昨年ベトナムに行った際に、ベトナムの方は海外に働きに行く際の情報をよく知っていて、どの国に働きに行くのが金額が高いという情報等を比較していたんです。そうなると、だんだんと日本は選ばれなくなってしまうかもしれないなと。

そうならないためにも、賃金を上げていかないといけないのですが、我々の場合、賃金を上げたくても、収入が決まっているので、なかなか難しいですね。

会社によって差が出る「教育」の質

(記事内容が5分で分かる動画はこちら↑↑)

ーーなかなか厳しい状況ですね。。そのような中で、実際に採用された外国人材を受け入れる際に、気を付けている点はどのような点でしょうか?

御園生理事長:初めはやっぱり、一緒に働くスタッフもストレスは多いですし、心配でしたね。

コミュニケーションもそうですが、介護は記録を取ることが非常に重要なので、日本語をきちんと書けるのかということに対して、懸念があり、心配していました。

でも、心配していても日本人の人材が採用出来る訳ではないので、色々と工夫をしています。記録については、手書きは難しいので、全てアイパッドを活用することにしたら、大分問題が減ってきました。

あと、その他もパソコンを使って日報を書くようにするなど工夫はしていますね。漢字が出てこなくても、記録や日報を書けるようにすることはとても大切です。

また、研修についても、我々のOJTもそうですが、どうしても小さな組織ですので、近くの知り合いの特別養護老人ホームと提携して、研修を受けてもらうようにしています。

一定期間特別養護老人ホームで経験をすることは、重介護の方とかの排泄、入浴、食事介助を学ぶのには最適な環境だと思います。

ただ、この研修については、これからも継続していきたいのですが、今後コロナの関係でどうなるのか不透明なのが心配です。

また、座学は、近くにある世田谷福祉専門学校さんがオンラインで提供している研修を受講してもらっています。簡単なことから、専門性のあることまで、研修が用意されているので、費用は掛かりますが、やる気がある人材ならばどんどん勉強することが出来ます。

 

ーー様々な工夫をされているのですね。一方で、社外では、御園生理事長は、技能実習生の試験官をされているとお伺いしましたが、そちらについてお聞かせいただいても宜しいでしょうか?

御園生理事長:元々は、自社の施設の職員向けに介護の評価者となるアセッサーの資格を取っていて、自社の職員にも取ってもらっていました。

資格を取ったご縁があって、やる人が少ないということもあり、シルバーサービス振興会というところを通じて、引き受けることになりました。

元々、技能実習生としてどういう方達が日本で働いているのかや、どんな試験を受けているのかに興味があったこともありました。引き受けて1年目で、10箇所位の試験監督をしてきました。経験した試験は全て、1年目から2年目に更新するための試験です。参加されているのはインドネシアやベトナムの方が多かったです。

試験はまずペーパー試験があります。ひらがなで書かれた試験で、それにイエスかノーかで答えます。文字を読んで、意味を考えないといけないですが、日本語だと、同じ文章でも意味が違うことがたくさんありますからね。介助をしているイラストを見ながら、その評価をする、つまり、どこが間違っているのか?とか、適切という試験もやります。

もし自分が外国に行って、外国の言葉でこんな試験を受けるとしたらとても大変だなと言う思いで、いつも見ていますね。

 

ーーあと、実技試験ですよね。

御園生理事長:実技試験は大変ですよ。介護の一連のこと全部、更衣介助から起居動作から始まって、車椅子の点検や手洗いまで、全部試験になっています。

これは、日本人がやってもなかなかマニュアル通りに出来ないですよ。皆さん、本当に真剣にやっていますね。

最後は、指導員の指示に従って、ちゃんとした利用者さんに説明が出来るかどうか、同意と納得が得られるかというところまで見ます。これも、日本人の1年目の職員ではなかなか出来ないですね。

技能実習生の方も、もちろん全部出来ない方もいますが、基本的には指導員の指示をしっかり聞いて、ケアが出来ていれば、合格という評価をしています。

何でもかんでも技術面や知識面を厳しく評価するというよりも、介護は人に対する仕事ですから、一生懸命取り組んでいる姿勢も評価していますね。

10件試験官をして、1名の不合格者もいませんでした。1年目であれだけやれるというのは凄いことだと思います。

ただ、申し訳ないけど、働いている事業所によって、教育に対する格差があるなと感じますね。一連の内容を見ると、しっかりと実習生に向き合っているかどうか、どの程度、日頃から教育しているのかもよく分かります。

試験には、他の方は立ち会うことができないのですが、皆さん、本当に一生懸命やっているので、日本人の若手に見せたいといつも思いますね。

あと、3年目から4年目の試験がどの程度合格できるのかはこれからなので、どれくらい難しいのか、また、どれくらい成長しているのかは不安でもあり、楽しみでもありますね。

今後の介護業界における外国人材について

ーー今後の介護業界における外国人材の活用についてどうお考えでしょうか?

御園生理事長:これからのうちの施設の主軸になっていく人材は、外国人材になっていくということになってくると思いますし、そうしないといけないですね。

専門学校を卒業してくる勉強してきた若い日本人人材はやはり、なかなか採用できないですよね。そして、日本人も豊かになって教育水準が上がっているからか、ハングリーな人材が少なくなっていると感じます。

私たちの施設も含めて、この辺りの介護施設で働いている日本人の方は、見たところ平均50歳位だと思いますけど、50歳位になると、考え方もなかなか柔軟ではなくなってくるし、新しいことを覚えられなくなってくるんです。東南アジアの若い方は、柔軟性があって、新しいことをどんどん取り入れてくれる気風がありますね。

また、30歳から40歳の日本人の方は、仕事をしてもらっていて注意をしてもムッとしているのが分かったり、プライドが高い人が多いですね。

一方で、東南アジアの方は、若くて、兄弟も多いし、同世代も多いし、話をしていても本当にパワーを感じます。仕事が欲しい、豊かになりたいというパワーですね。日本で介護を学んで、将来は、病院で看護師さんやりたいという夢があったりするんです。

例えば、今回採用したミャンマーの特定技能の方達も、3年間頑張って、介護福祉士を取ったらステップアップで別の施設に転職してしまうかもしれませんけど、それはそれでいいと思うんですよ。

私たちの施設に合った方には残っていただいて、転職された方でも日本の介護業界を盛り上げていただければ、それはとても嬉しいですね。

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