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更新日:2021/08/03

目次

建設業で外国人材を採用するには?_キービジュアル

近年増加が著しい建設業で働く外国人労働者。

技能実習や特定技能、施工管理など様々な職種で外国人材が活躍しはじめています。

しかし、まだまだ不安や課題を抱えている企業様も多く、

「そもそも建設業で外国人材を採用するメリットって?」

「いろいろ在留資格があるけど何が違うの?どうやって選べばいいの?」

「現場に複数の在留資格の外国人がいるけど、管理はどうすれば効率的なのか?」

といった問い合わせを弊社にも頻繁にいただきます。

そこで本記事では、建設業における外国人材の受け入れについて、メリット・デメリット、教育・マネジメント方法、そして在留資格ごとの特徴について徹底解説いたします。

外国人材雇用のメリット

まず、建設業で外国人を雇用するメリットを4つ解説いたします。

①若い労働力の確保

1つ目は、若い労働力の確保です。

現在、建設業界は深刻な人手不足に直面しています。

以下の表は、主な建設業の職種の有効求人倍率です。2020年12月の有効求人倍率が1.06倍であることを考えると、建設業がいかに人手不足かが分かります。

建設有効求人倍率(圧縮済)厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年11月分)について」をリフト株式会社で加工)

今の若者は、建設業に対し「週休2日制が整っていない」「長時間の肉体労働がきつい」などのイメージを持ち、募集をかけても人材が集まらない状況が続いています。

そんな状況に際し、外国人労働者の雇用は重要な選択肢です。

東南アジアなどから来るのは20~30代の若い労働者で、彼らを雇用すれば、職場を若返らせることができます。

②社内の活性化

外国人労働者の多くは、仕事に対して非常に積極的です。

母国の家族のために来日し、その収入のほとんどを仕送りにあてており、働いてその対価として報酬を受け取ることに対して意欲的な方が多いです。

彼らの姿勢は、ほかの日本人社員へも良い影響をもたらし、社内全体を活性化させることができるでしょう。

③海外進出への足掛かり

外国人材雇用によって、海外進出への足掛かりを掴んだという企業様もいらっしゃいます。

もともと海外へ進出する予定があって必要な人材を雇用した、という場合はもちろん、外国人を雇用したら、たまたまその人が人脈を持っていて、そこから販路を開くことができたといった場合です。

日本の市場が縮小していく中で、海外に販路を持っていることは、企業が生き残っていくために重要なポイントになります。

④社内教育の整備

メリットの4つ目は、社内教育の整備です。

外国人を雇用すると、日本語がよく分からなくても理解できるように、丁寧かつ体系的な教え方をする必要があります。

建設業界においては、「仕事は見て覚えろ」という慣習がある現場もありますが、外国人労働者にそれは伝わりません。

外国人に教えるために整備した社内教育が、その後の教育に必ず活きてくるでしょう。

外国人材雇用デメリット

ここからは、建設業における外国人材雇用のデメリットを2点解説していきます。

①言葉の壁

1つ目は、言葉の壁です。

雇用する外国人の日本語レベルにもよりますが、特に技能実習生や特定技能外国人の場合は、日本語が十分に理解できないことが多いです。

日本語が理解できないせいで、指示が伝わらなかったり、言っていることがなかなか理解なかったりして、トラブルやストレスにつながることがあります。

また、指示が正しく伝わらないと、最悪の場合、労災に至ることもあります。

以下のグラフからも分かるように、外国人労働者の労災による死傷者数が年々増加しています。

外国人労働者の労災による死傷者数(圧縮済)厚生労働省「平成31年/令和元年労働災害発生状況の分析等」をリフト株式会社で加工)

特に建設業は、労災による死亡者数が最も多く、死傷者数も製造業の次に多いです。

言葉が通じないために安全指示が伝わらない、安全標識が理解できないなどは、日本人にはない特有の問題です。まずはそういった問題が生じることを理解した上で、安全衛生教育など必要な対策をとっていく必要があります。

外国人材の労災について興味のある方は以下の記事をご覧ください。

▶︎現場で外国人労働者が労災にあったら?労災手続きから予防策まで徹底解説

②文化の違い

文化の違いも、コミュニケーションが上手くいかない要因の一つです。

「仕事を任せたはずなのにやっていなかった」など、ミスコミュニケーションからくるトラブルは多く聞かれます。

ほかにも、文化の違いから上手く職場に馴染めずに孤立してしまう外国人の方もいらっしゃいます。

外国人労働者に高いパフォーマンスを発揮してもらうためにも、雇用する企業は外国人が働きやすい環境を整え、積極的にコミュニケーションを図っていくことが必要になります。

在留資格①技能実習

ここからは、建設業で働くことができる在留資格をそれぞれ解説していきます。

1つ目は、技能実習です。

技能実習とは、開発途上国出身の人材に、日本の企業で、母国では習得困難な技能を習得してもらうための制度です。

 

従事できる職種は?

技能実習生が従事できるのは下記22職種33作業に限定されています。

*1号技能実習のみの場合は、この限りではありません。

技能実習生職種(圧縮済)厚生労働省「移行対象職種・作業一覧」より作成)

働ける期間は?

技能実習生が日本で働くことができる期間は、最大5年間です。

技能実習制度では、1年目が技能実習1号、2~3年目が技能実習2号、4~5年目が技能実習3号に分類されています。そして技能実習1号から2号、2号から3号に移行するタイミングでは、技能が習得されているかどうか確認する試験を受ける必要があります。この試験に合格することで実習を続けることができ、不合格だと残念ながら帰国しなければなりません。

また、技能実習2号を良好に修了すると「特定技能」の在留資格に変更ができます。特定技能1号に移行すればさらに5年間、その後、特定技能2号に移行すれば在留期間更新の制限がなくなり、永続的に働き続けることができます。

採用するには?

技能実習生を雇用するほとんどの企業は、監理団体を通し、受け入れを行います。

監理団体とは、求人の取次ぎや必要書類作成の指導、入国後の研修、受け入れ企業の監査などを行う団体です。

多くの場合、企業は監理団体が提供する求人情報をもとに面接をして、採用を行います。採用が決まると、そこから技能実習計画の認定や在留資格の申請といった手続きを監理団体のサポートのもと行うのが一般的です。

技能実習計画認定の申請にあたっては、技能実習生のための住居や技能を教える実習指導員などを確保しなければなりません。

在留資格の許可が下り、入国した後も1か月間、監理団体が行う日本語や日本での生活に関する研修を受講しなければならないため、採用してから実際に就労が始まるまで半年はかかると考えておいた方が良いでしょう。

技能実習生の採用プロセス詳細は以下の記事をあわせてご覧ください。

▶︎建設業で技能実習生を採用するには?条件から採用プロセスまで徹底解説

費用は?

技能実習生を雇用するにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

まず、原則的に技能実習生の給与は日本人の報酬と同等以上が求められます。

さらに監理団体への加入費や申請費用、渡航費などの初期費用、そして講習費や検定受験費などの教育費用がかかります。これらを合わせると1名あたり3年間で70万円、5年間で100万円ほどになります。また月々の監理費用が25,000円~40,000円/名ほどかかります。

在留資格②外国人建設就労者(特定活動32号)

建設業で働くことができる在留資格の2つ目は、特定活動32号(外国人建設就労者)です。

特定活動32号(外国人建設就労者)は、東京オリンピックに向けた建設需要の増加に伴い、期限付きで即戦力となる外国人材を受け入れるために創設されました。

外国人建設就労者の受け入れが可能なのは、2015年4月1日~2021年3月31日の期間です。2021年4月1日以降は、新規の外国人建設就労者を受け入れることができませんのでご注意ください。

外国人建設就労者の在留資格を取得できるのは、建設分野の技能実習2号もしくは3号を修了した外国人材です。また、外国人建設就労者となるには2号/3号修了後に1か月以上帰国し、再入国する必要があります。

従事できる職種は?

外国人建設就労者が従事できるのは、原則修了した技能実習の職種と同じ職種です。

外国人建設就労者の在留資格が取得できる技能実習の職種は、具体的に以下の通りです。

外国人建設就労者対象業務(圧縮済)国土交通省「外国人建設就労者受入事業について」より作成)

働ける期間は?

働ける期間は在留資格を取得するパターンによって異なります。

①技能実習2号を修了して外国人建設就労者となる場合

a. 2号修了後1か月以上1年未満の間帰国し、再入国して外国人建設就労者となる場合→2年間
b. 2号修了後1年以上帰国し、再入国する場合→3年間

②技能実習3号を修了して外国人建設就労者となる場合→3年間

*ただし、技能実習2号を修了して3号に移行するまでの間に1年以上帰国していない場合は、技能実習3号を修了し外国人建設就労者となる前に、1年以上帰国する必要があります。

また、前述の通り本制度の期間は2021年3月31日までです。それまでに就労を開始した外国人は、最長で2023年3月31日まで就労を継続できます。従って、例えば技能実習3号を修了し2021年3月に就労を開始した場合、本来であれば3年間の就労が可能ですが、2023年3月31日時点で就労を終えなければなりません。

採用するには?

外国人建設就労者を受け入れることができるのは、それまでに建設分野の技能実習生を受け入れた実績のある企業のみとなります。

外国人建設就労者の採用ルートとしては、おもに2つのパターンが考えられます。

1つ目は現在技能実習生として雇用していてる人材を実習満了後に外国人建設就労者として改めて雇用する方法、2つ目は過去に技能実習生として雇用していた人材を採用する方法です。

ただ、前述の通り制度の実施期間が2021年3月31日までですので、今からの採用は難しいかと思われます。

外国人建設就労者を雇用するには、受け入れ企業の監査等を行う特定監理団体を通す必要があります。

費用は?

外国人建設就労を雇用するには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

外国人建設就労者の給与は、同じの技能を持つ日本人が従事する場合と同額以上です。

さらに特定監理団体への入会費や在留資格申請費、渡航費などの初期費用と月々の監理費用がかかります。

在留資格③特定技能

建設業で働くことができる在留資格の3つ目は、特定技能です。

特定技能は、深刻化する人手不足に対応するため、一定の専門性・技能を持ち、即戦力となる外国人を受け入れるための在留資格です。

特定技能の在留資格を取得するには、技能実習2号を良好に修了するか、日本語試験と建設分野の技能試験に合格する必要があります。

特定技能についてくわしく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

「建設業で特定技能外国人を採用するには?」

従事できる業務は?

特定技能外国人は、技能実習生と同様に現場作業に従事できます。

ただし、従事できるのは下記18職種に限定されています。

特定技能対象職種(圧縮済)法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-建設分野の基準について-」より作成)

働ける期間は?

特定技能外国人が働ける期間は5年間です。

また、建設分野では5年間の期間を修了すると特定技能2号の在留資格に移行できます。この在留資格には更新の制限がないので、移行できれば無期限で働き続けることができます。

採用するには?

特定技能の外国人材を採用するには2つのルートがあります。1つ目は自社で働いている技能実習生に特定技能へ移行してもらうルート、2つ目は技能試験・日本語能力試験に合格した外国人材を採用するルートです。

現在は、技能実習生からの移行が主流となっています。

特定技能外国人を受け入れるために、企業は法律で定められた受け入れ体制を構築する必要があります。

建設分野では、「建設キャリアアップシステム」への登録や「一般社団法人建設技能人材機構(JAC)」(もしくはJACの正会員である建設業者団体)への入会をし、国土交通省の計画認定を受ける必要があります。

また、外国人材のための住居確保や生活オリエンテーションの実施、外国人材の母国語での相談対応などの支援を行うことが義務付けられています。

これらの複雑な手続きや支援体制については、「登録支援機関」に相談・委託することが可能です。

登録支援機関とは、特定技能外国人への支援を行う機関です。生活オリエンテーションの実施や母国語対応などの支援体制を自社で構築するのが難しい場合、登録支援機関に委託することで適切な体制が構築されているとみなされます。

費用は?

特定技能外国人を雇用するには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

まず特定技能外国人の給与は、同じ職種に従事する日本人と同額以上とされています。

次に、JAC(もしくはJACの正会員の建設業者団体)に支払う年会費と外国人受け入れ負担金が発生します。JACは年会費が24万〜36万円、受け入れ負担金が1人あたり年15万~24万円となっています。

さらに在留資格の申請費や、登録支援機関に支援を委託する場合に委託料が1人あたり年30万〜50万円ほどかかります。

在留資格④技術・人文知識・国際業務

建設業で働くことができる在留資格の4つ目は、技術・人文知識・国際業務です。

技術・人文知識・国際業務は、専門的な技術や知識を持ち、それを活かした業務を行う外国人に与えられる在留資格です。

技術・人文知識・国際業務の在留資格を取得するには、従事する業務に関連する専攻で大学もしくは日本の専修学校を卒業するか、10年以上の実務経験を持っている必要があります。

従事できる業務は?

技術・人文知識・国際業務の外国人材は、原則単純労働に従事できません。

従事可能な業務としては、施工管理や製図、設計などの技術職、また営業職や事務職などが挙げられます。

技術・人文知識・国際業務の在留資格では、外国人材の大学などでの専攻もしくは実務経験を積んだ分野と、職務内容が関連しなければなりません。

つまり、施工管理や製図などの技術職に就くには、建築学部や土木学部などを卒業している必要があります。

一方営業や事務の業務では建設業の専門性が問われないため、建設と関連のない学部を卒業していても従事することができます。

働ける期間は?

技術・人文知識・国際業務の在留資格は、更新の回数に制限がないため、就労先があるかぎり日本で働き続けることができます。

採用するには?

人材紹介会社や求人広告を通じて募集を行い、採用することになります。

採用後に在留資格の申請を行い、許可後に就労可能となります。在留資格申請の許可が下りるまで平均2週間~1か月ほどかかります。

費用は?

技術・人文知識・国際業務の外国人材の給与は、同じ業務に従事する日本人の給与と同額以上です。

また、技術・人文知識・国際業務の外国人は専門的な技術・知識を持つ人材ですので、人材紹介料は年俸の35%が相場となっています。

在留資格⑤身分に基づく在留資格

建設業で働くことができる在留資格の5つ目は、身分に基づく在留資格です。

身分に基づく在留資格には、「日本人の配偶者等」「永住者」「永住者の配偶者等」「定住者」の在留資格が該当します。

これらの在留資格は日本での活動に制限がありません。従って、日本人と同じように、建設業のどんな業務にも制限なく従事できます。

採用方法も、日本人を採用する場合と同様です。

外国人労働者の教育

ここまで、在留資格別に、従事できる業務や働ける期間、採用方法、費用について解説してきました。

ここからは、建設業で働く外国人労働者の教育について解説していきます。

外国人労働者を戦力として最大限活かすためには、十分な教育が必要不可欠です。

特に建設業の場合は、基本的な業務内容に関する教育や日本語教育だけでなく、安全衛生教育や特別教育などの実施が必要になります。

これらは、当然ですが、日本人と同じ教え方ではいけません。

外国人労働者に教育を行うときは、日本語の問題や文化の違いのために、日本人に教えているときには起こり得なかったミスコミュニケーションが生じる可能性があります。

したがって、やさしい日本語に直して教えることはもちろん、適宜外国人の母国語を併記したマニュアルを作成したり、資料や標識などにローマ字を併記したりすると良いでしょう。

厚生労働省のHPには、外国人労働者向けに、様々な業務における安全衛生のポイントがまとめられたテキストと動画が、11か国語で公開されています。ほかにも様々な教材があるので、これらを活用し外国人労働者に正しい安全意識を持ってもらいましょう。

厚生労働省「建設業に従事する外国人労働者向け教材」(11か国語)

厚生労働省「外国人建設就労者向け安全衛生視聴覚教材」(中国語・ベトナム語・インドネシア語・英語)

東京労働局「外国人労働者の労働災害防止」(英語・ポルトガル語・スペイン語・中国語)

 

また、技能実習生の場合は、決まった期間ごとに「技能評価試験」を受験する必要があります。これには学科試験と実技試験があり、合格することで実習を継続することができます。

技能実習生を雇用する企業は、実習を継続してもらうためにも試験合格のサポートするようにしましょう。

建設現場でのマネジメント方法

最後に、建設業における各種業務と、それぞれに従事できる在留資格について下記表にまとめました。

外国人材は在留資格によって、従事可能な業務や身に付けている技能に差があります。従って、外国人材を雇用する際は、外国人として一括りにせず、技能や従事可能な業務に応じてしっかりと役割を分けることが重要です。

「自社に必要なのは、どのポジションの人材なのか?」を明確にした上で、採用・マネジメントをしていきましょう。

マネジメント3 (圧縮済)

建設業の外国人材活用事例

外国人材を活用している企業の実情を知りたい!という方は、ぜひ以下のシリーズをご覧ください。

技能実習や特定技能をはじめとした外国人材を雇用している企業や建設業で活躍している外国人材の生の声を取り上げています。

【シリーズ】建設業の外国人材受け入れ

▶︎「質問の内容が分かるまでじっくり聞いて、相手が分かるまで何度も説明する」

▶︎「実習生の頑張りに見合った対価を払うのは当たり前」

▶︎「夢はベトナムで建設会社の社長になること」 

▶︎「建設業界は変わらなくてはならない!」

▶︎「うちの相棒(技能実習生)はもうなくてはならない存在です!」

▶︎「偏見を持たれることがあっても、それでもうちは技能実習生が来てくれて本当に良かった」

▶︎「外国籍人材雇用の不安や先入観は、懸命に働いている姿を見ていたら自然と消えていた」

▶︎「将来建築のプロジェクトを完全に一人で担当できるようになりたい」

 

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