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今、企業の人事担当者がミャンマーに目を向ける理由。

flag-myanmar
技能実習制度を利用して、ミャンマー国籍の方を採用している企業が増加しています。2019年4月1日より新在留資格「特定技能」が施行され、協定国にミャンマーも含まれましたので、今後ますますミャンマー国籍の方の採用は加速していくでしょう。


今回はミャンマー出身の方は日本企業に馴染むのか、実際の現地面接風景を交えながら考察していきます!

ミャンマーにおける技能実習制度の現在

ベトナムの次に来るのはミャンマーか

これまでは、技能実習生と言えばベトナム出身と言っても過言ではない程に、ベトナム籍の方の実習が主流でした。

技能実習生国別受け入れ割合(法務省データ)-1

 

現地の日系送り出し機関の方のお話によると、2018年より、ベトナムでの採用が難しくなった企業がミャンマーに流れて、案件数が増加しているそうです。特に、建設職種は案件が急増し、既にミャンマーですら求人が困難になりつつあります。

在日東南アジア人国別比較

↑2018年法務省データより作成

悪質な送り出し機関の撲滅

現在、ミャンマーに現地送り出し機関は125社存在しています。かつては、悪質なブローカーの存在が問題になっていました(2016年度失踪率は、9%と高い数字になっています。)。しかし、2017年に悪質な送り出し機関の撲滅協定が交わされた後、日系送り出し期間が増えるに連れて徐々に状況が改善されてきています。制度の安定に伴い、ミャンマーでの実習生採用も今後ますます活性化されることが予想されています。

 

日本企業がミャンマーの方を雇用するメリットは?

日本語の上達が早い

ミャンマー語は日本語と語順が同じであるため、ミャンマーの方は日本語の習得が早いと言われています。また、ミャンマーは教育システムが、6,4,2制で、1年ごとに進級テストがあり、合格しないと進級できないという厳しい制度になっています。学力が高い方が多いことも日本語上達スピードの早さに繋がっています。

文化的に馴染みやすい

ミャンマーは国民の約85%が仏教徒です。同国において僧は、厳しい精神的鍛錬を積んでいる、最も尊敬を集める存在で、全人口の8%を占めています。一方で日本の全人口に占める僧の割合は0.2%と少ない為、そのプレゼンスの違いに違和感を覚えるミャンマーの方も少なくありません。ただ、日本と同様に信仰の自由が認められており、キリスト教、イスラム教及びヒンドゥー教など、実際には様々な宗教が共存しています。宗教に対する寛容度は変わらないと考えて良いでしょう。

国際貢献ができる

同国は、GAPの大規模工場の稼働が開始するなど、外資の流入により徐々に発展してきています。とはいえ、最低賃金が日給約398円であるなど、同国が発展途上であることは事実です。日本の最低賃金が日給7880円であることを考えると、現在もその差は大きいです。私がお話を伺った実習生の中には、「実習中に貯めたお金で、マイホームを建てるのが夢。」、「実習中にいただいたお金のほとんどは、母国の家族に寄付している。」という方がいらっしゃいました。実習後も、日本で高い技術と、日本語力を身につけた実習生は母国において、日系の企業に入ることができるなど、その後の人生をより良くしてく可能性があります。誠実な制度活用は企業、実習生双方の幸せに繋がります。

日本企業がミャンマーの方を雇用する際の懸念点は?

実習生が物価ギャップに戸惑う可能性がある。

商品ごとに違いはありますが、当然ミャンマーよりも日本の方が物価が高いです。例えば、同国において、きゅうり1本1円のところ、日本では1本50円です。単純計算で50倍のギャップがあります。あらかじめ、きちんと説明して物価の違いを理解させておかないと、実習生が想定していたよりも母国に仕送りができないという不満を抱く可能性があります。

他国より約1ヶ月間長く入国に時間がかかる。

ミャンマーには「Smart card【海外労働許可証】の発行」、「現地講習(3日間)の受講」という、独自の出国手続きがありますので、他国より約1ヵ月間長く入国に時間がかかる可能性があります。同国の方を雇用する場合は就労までの時間をあらかじめ長めに見積もる必要があります。

※Smart card【海外労働許可証】とは、海外で働くミャンマー人が所有するIDカードのことです。同国の関係省庁と在日ミャンマー大使館の承認が必要であるなど、発行にかかる工数が多いため、どうしても出国に時間がかかってしまいます。

就労経験のある実習生が少ない。

ベトナムに比べ、就労経験のある技能実習生が少ないことも懸念点の一つです。求人が少なく、学生時にアルバイトがほとんどできないことが原因です。いくら技術移転の為の実習とはいえ、実際に働くことには変わりありません。初めての就労体験を、言葉が上手く通じない国で行うことの大変さは、想像に難くありません。この点も踏まえた上で、丁寧に指導することが必要になるでしょう。

 

実際のミャンマー面接会の様子 〜フォトギャラリー〜 

以下は、ミャンマー現地送り出し期間にて行われた技能試験及び、面接会の様子です。

ミャンマー送り出し機関1

◆技能試験の様子。

ミャンマー送り出し機関2

◆口頭面接にて。雇用条件書の労働時間、賃金控除について説明している様子。求人票に記載されているが、面接時にもう一度確認しておく事が大切。

ミャンマー送り出し機関3

◆合格者に対し、従事する業務について動画で説明。もちろん求人票で一度説明しているが、入念に確認しておくことで、実習中のトラブルを未然に防ぐことができる。

ミャンマー送り出し機関4

◆内定式兼食事会の様子。実習生の家族も参加、事前説明等も行なっている。

 

ミャンマーの基本情報

首都

ネーピードー

言語

ミャンマー語 

(イギリス領だった影響や、小学校から英語を学ぶため英語を理解できる方が多い)

宗教

仏教

民族

135(ビルマ族が7割)

人口

約5700万人

平均年齢

約28歳

面積

約68万㎢

通貨 

ミャンマー・チャット 

レート

1チャット=0.072円(2019年3月23日)

月額最低賃金

約USD101(1万1101円)

 

まとめ

今回は、今後増加が予想される、ミャンマー国籍の方の採用についてまとめました。日本の生産年齢人口が縮小していく中で、外国籍の方の雇用は、企業の事業存続に避けては通れない選択となっていくことは明らかです。スピーディな情報収集を心がけましょう。

 
関根謙志郎

取材班

福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。

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