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優秀なバイリンガルスタッフを採用できる企業は何が違うのか?

目次

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「バイリンガルスタッフの募集をかけているが、なかなか集まらない。」

「他社よりもいい待遇を用意しているのになぜか外国籍人材が定着しない。」

そんなお悩みを抱えている企業様は、ひょっとすると優秀なバイリンガル人材が何を求めているのか、イメージと実際の姿とでギャップが生じているのかもしれません。

そこで今回は、

「転職前に期待していたことと、実際の企業の姿のギャップが全くなかった!今の職場は最高です。」

と語るアディッシュ株式会社のピーター・クレイテンス氏に、「企業に求める条件」と「どうすれば日本はもっと外国人にとって働きやすい国になるのか」について教えていただきました。

日本に興味を持ったきっかけはゲームのスタッフロール!?

ピーター氏④

ーー本日はよろしくお願いいたします!

クレイテンス氏:よろしくお願いいたします!

ーー早速最初の質問ですが、ピーターさんは何がきっかけで日本に興味を持たれたのですか?

クレイテンス氏:日本に興味を持った理由はゲームのスタッフロールでした。大好きなゲームをクリアした後に流れるスタッフロールの登場人物がほとんど日本人の名前だったんです。それで日本人はすごいなと思ったのがきっかけですね。

ーーエンドロールの人名とは中々マニアックですね。

クレイテンス氏:そうですね。アニメもベルギーのテレビで「るろうに剣心」が放映されていて、子供の頃はいつも観るのを楽しみにしていましたね。

ーー単なる興味から、実際に日本語を学ぶという行動に起こすに至った経緯を教えていただけますか?

クレイテンス氏:高校卒業後に何を学ぼうかとかなり悩んでいた時期がありました。その時に、偶然ある大学には日本語を学べる学部があると知り、言語の勉強も好きだったので、あ、じゃそれやってみようと決めました。

ーー大学で日本語を学ばれていたのですね。その後どんなご経緯で来日されたのでしょうか?

クレイテンス氏:私が在籍していたベルギーの大学に日本の大学との一年間の交換留学プログラムがあり、この制度を利用して日本に来日しました。この時の最初は全然話せなかった日本語が、急に上達して日本人と話せるようになったという成功体験から、もっと日本語や日本で学んだことを将来活かしたいと思い、ベルギーの大学卒業後は日本の大学院で日本史を専攻することに決めました。

新卒入社した日本企業で厳格な教育を経験する。

ピーター氏②
 

ーー日本語学習の成功体験が日本で働く原点となったのですね。

クレイテンス氏:そうですね。ただ私が新卒入社したのは日本史とは全く関係のないIT企業の海外営業部でした。そしてそこで、日本企業に私が抱いていたイメージと実際の姿とでギャップを感じました。

ーー具体的にはどういったところでしょうか?

クレイテンス氏:かなり残業があったことと、最初のOJTや新入社員研修で厳格な指導を受けたことです。今から振り返って見ると、そのおかげで社会人としての基礎ができたと思うのですが、当時は非常に辛かったですね。

ーーそこはベルギーとの違いもあるのでしょうか?

クレイテンス氏:そうですね。ベルギーでの就労経験がなく、あくまでも印象の話になってしまうのですが、ベルギーだと残業するのはありえないという雰囲気があります。20分から30分くらい残業するだけでも、

「大丈夫なの?」

と聞かれるくらいです。他にもお客様に対する考え方が違うなと感じますね。

ーーお客様に対する考え方とは具体的にどういったところでしょうか?

クレイテンス氏:日本人は何よりもお客様が第一ですよね。それはいいと思うんですが、それで結構無理しているところがあると思うんです。ベルギーの場合はお客様はもちろん大切にするんですけど、それよりももっと自社の社員とか、自分の方が大事だとして、無理しない範囲で頑張りましょうという考え方があります。もちろん一長一短だと思うんですがね。

アディッシュを選んだ3つの理由

ピーター氏③

ーーそんなご経験をお持ちの中、転職先としてアディッシュ株式会社を選択された理由を教えていただけますか?

クレイテンス氏:大きく3つあります。1つ目は社風がフラットだと感じたこと。2つ目は私の言語スキルや外国人としての視点を生かしたいと思ったこと。そして3つ目は「つながりを常によろこびに」というミッションに共感したことです。

ーーそれぞれ深く教えてください!

①フラットな社風

クレイテンス氏:まず1つ目のフラットな社風についてですが、前職は非常に上下関係がある会社で、何かを提案しても提案が通るまでのプロセスに非常に時間がかかりました。例えば、課長から副部長、副部長から部長、部長から役員、役員から社長みたいな感じですよね。より慎重な判断ができるというメリットもあるとは思いますが、現場の状況がわからないままの判断になりますし、もっと違うやり方があるのではと感じていました。その点アディッシュは、非常にフラットだと感じますし、もし自分の力では解決できない問題があれば、助けを求めやすい空気もあります。

ーー象徴的なエピソードはございますか?

クレイテンス氏:例えば、社長と話したいときは、いつでも日程が合えばgoogleカレンダーに予定を入れて話す時間をつくることができます。またゲームが大好きなので、月に1回くらいの程度で任天堂スイッチを持ってきて、仕事後にお酒やつまみを用意して、会社でゲーム大会「GAME NIGHT」を主催しています。なかなかそんな職場はないかなと思います。

ーー旧来型の日本企業では考えられないことですね!

②言語スキルや外国人としての視点を活かせる。

クレイテンス氏:次に2つ目の言語スキルや外国人としての視点についてですが、私の今の仕事は日本のゲーム制作会社の海外案件カスタマーサポート運用管理です。クライアント(日本のアプリ制作会社)向けの報告で日本語も生かせるし、フィリピンの運用チームとのコミュニケーションでは英語を活かせるので非常に魅力的でしたね。

ーー以前カスタマーサポートチームの立ち上げの際に、面接の経験もされたとのことですが、やはりピーターさんと同じように自身の言語スキルを活かしたいという方が多いのですか?

クレイテンス氏:そうですね。言語スキルを活かしたいという方は多いです。ただ、それだけではなく、プラスαを求めている方が多いですね。

ーープラスαというのはなんでしょうか?

クレイテンス氏:私でいうと、趣味のゲームに関連する仕事がしたかったということがあります。また、緊張感のある重要度の高い仕事の中でビジネス日本語力を高め、よりプロフェッショナルになりたいという方も多いですね。

ーーなるほど、ただ言語力を活かすだけではないプラスαの魅力があることで、アディッシュさんは多くの優秀な人材を引きつけられているんですね。

③「つながりを常によろこびに」というミッションに共感

クレイテンス氏:最後の「つながりを常によろこびに」というミッションについてですが、これは面接の際に最初にすごく感じたんです。少し表現が子供っぽいかもしれませんが、「みんなで仲良くやっていきましょう」という雰囲気がすごくありました。実際仕事をしていても、カスタマーサポートは顧客満足度の向上がメインの目的ですから、ミッションと私の行っている業務が非常にマッチしているなと感じています。

ここが変わればもっといい国になる日本の改善ポイント3選

ピーター氏

ーー最後に日本のここが変わればもっと外国人に来てもらえると思う改善点を教えてください。

クレイテンス氏:パッと思いつくのは3つですね。1つ目はワークライフバランス。2つ目は英語でのコミュニケーション。3つ目は物件探しです。

ーー詳しくお聞かせください!

①ワークライフバランス

クレイテンス氏:アディッシュは全く問題がないのですが、他の日本企業はまだまだ残業が多いのではないでしょうか。前職でもかなり残業をしていましたが、仕事ばかりしていると、結局自分は何のために仕事をしているのかと考えてしまいました。プライベートの時間がないと充実した生活ができないと思います。先ほどベルギーの例をあげましたが、諸外国と比べると日本の残業はちょっと多いなと個人的には感じました。

ーー周りの空気を読んで無駄な時間を過ごしてしまうというのもあるかもしれませんね。

②英語でのコミュニケーション

クレイテンス氏:2つ目の英語でのコミュニケーションについてですが、日本の課題として、少子高齢化に伴い人口減少が進んでいく中で、もっと外国人のworkforceを日本に持ってこなければならないと思うんですけれども、外国人を簡単に受け入れられる環境がまだ整っていないように思います。日本語は非常に難しい言語ですので、日本語を話せる外国人はそんなに多くないように思います。仕事で日本に来てもうまく日本語ができずに帰国してしまう方もいます。そのような背景もあり、もう少しそこは日本人からも英語を頑張って貰えたら嬉しいですよね。

ーー世界のスタンダードに合わせる意識が必要なのかもしれませんね。

③物件探しの大変さ

クレイテンス氏:最後に物件探しについてですが、これは前職で社宅に住んでいた私がアディッシュに転職するために引っ越し先を探した際に感じたことです。外国人が入居できる物件は本当に少ないですね。不動産屋さんで住みたい部屋を見つけると、大家さんに電話をしてくれるのですが、そこで外国人NGが出てしまうことが多いです。心が折れかけましたね。保証人が必要な物件もありますが、私は一人で来日しているので、保証人がなかなか見つからず、住める物件がかなり限られてしまいます。そのような点が非常に難しかったですね。

ーーかなり時間がかかったのですか?

クレイテンス氏:1ヶ月間くらいはほぼ毎日仕事の後に不動産屋に行って色々な物件に当たっていました。

日本で家が買いたい。

ーー最後に今後の夢を教えてください!

クレイテンス氏:そうですね。私は海外チームのスーパーバイザーをしていて、この仕事がとても好きなので今後はより上のポジションを目指したいです。またプライベートでは、日本で家が買いたいですね。自分の趣味のための部屋を作って、そこに大きなテレビや、簡易ホームジムを作りたいと思っています。

ーー色々と詳細を教えていただき、今回は誠にありがとうございました!

編集後記

今回のクレイテンス氏のお話を元に考えると、優秀な外国籍人材を採用する秘訣は下の5点でしょう。

①フラットな組織を作る。

②母国語と日本語を活用した専門性の高い仕事を用意する。

③仕事内容と合致した理念、ミッション、ビジョンを掲げる。

④ワークライフバランスが取りやすい職場を整える。

⑤外国人スタッフの引っ越しをサポートする。

もちろんこれだけが全てではないとは思いますが、採用戦略を構築するための一つの参考情報として受け取っていただければ幸いです。

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ピーター・クレイテンス氏

アディッシュ株式会社 海外案件運用スーパーバイザー

ベルギー、ルーセラーレ出身。2010年ベルギーの大学在学中に留学で1年間の初来日後、2012年大学院に通う為再来日。卒業後は日本大手IT企業に就職。営業職に従事。2017年 アディッシュ株式会社に入社。現在は海外案件運用スーパーバイザーとして日本のアプリ制作会社のカスタマーサポート代行チームをマネジメントしている。