• リフト株式会社
  • マーケティング事業部
  • 関根謙志郎

外国人介護福祉士を採用する4つの方法

外国人介護士を雇用する方法4選 

外国人介護士は、人不足が深刻な介護業界の救世主となるのでしょうか。

本記事では介護事業者が外国人を雇うための4つの方法(在留資格)についてまとめました。以下、在留資格「介護」、EPA、「特定技能1号」、技能実習「介護」それぞれの手続きの流れと注意点をお伝えします。

① 在留資格「介護」

特徴


2016年までは、介護福祉士の専門学校に通っていた留学生が(EPA対象国以外)が、介護福祉士の国家試験に合格しても、在留資格がないために日本では就職できませんでした。

しかし2017年より、この在留資格「介護」によって日本の介護専門学校を卒業し、国家試験に合格した外国籍の方々がそのまま日本の介護福祉施設で働けるようになりました。

この在留資格「介護」資格者は、家族(配偶者・子)の帯同が可能です。また在留期間更新に回数制限がありませんので、定年まで日本で働くことが可能です。

  • 受け入れの流れ

受け入れには〈養成施設ルート〉〈実務経験ルート〉の2ルートがあります。

〈養成施設ルート〉

1. 外国人留学生として入国

2. 介護福祉士養成施設で2年以上学習

3. 介護福祉国家試験受験・合格

4. 介護施設に採用決定

5. 入国管理局に在留資格変更の申請・許可

6. 就労開始

 

〈実務経験ルート〉

1. 技能実習生等として入国

2. 介護施設で3年以上就労・研修

3. 介護福祉国家試験受験・合格

4. 介護施設と新たに雇用契約を結ぶ

5. 入国管理局に在留資格変更の申請・許可

6. 就労開始

 

前者は1〜4まで在留資格「留学」、5からは在留資格「介護」となります。

後者は1〜4まで在留資格「技能実習」、6からは在留資格「介護」となります。

  • 資格取得に必要な要件

在留資格「介護」の資格認定を受けるには以下の4点を満たす必要があります。

1. 「介護福祉士」の資格を取得していること

2. 日本の会社(介護施設)と雇用契約を結ぶこと

3. 職務内容が「介護」または「介護の指導」であること

4. 日本人が従事する場合における報酬額と同等額以上の報酬を受けること

※ただし、外国出身の方が「介護福祉士」を取得するのはなかなか難しく、思うようには資格者が増えていないのが現状です。

② EPA (経済連携協定 インドネシア・フィリピン・ベトナム)

特徴


対象国と経済連携の強化を目的として創設されました。3カ国からのみ受け入れ可能であること、社団法人厚生事業団を通してのみビザ申請可能ということの2点から在留資格「介護」と比較して取得条件が多いのが特徴です。

  • 受け入れの流れ

受け入れには〈就学コース〉と〈就労コース〉の2つのルートがあります。

〈就学コース〉 ※フィリピン、ベトナムのみ

1. 介護福祉士候補者として入国

2. 2年以上、介護福祉士養成施設にて研修

3. 介護福祉士国家試験受験

4. 介護福祉士資格取得(登録)

5. 介護福祉士として業務従事

 

〈就労コース〉

1. 介護福祉士候補者として入国

2. 3年以上、介護施設等で就労・研修

3. 介護福祉士国家試験受験

4. 介護福祉士資格取得(登録)

5. 介護福祉士として業務従事

※いずれの場合にも、仮に介護福祉士国家試験に落ちた場合、1年間同じ施設で働き続け、翌年再受験することが可能な場合が多いです。

在留資格は1〜5まで全て「特定活動(EPA)」です。家族(配偶者・子供)の帯同が可能で、在留期間更新の回数制限はありません。

以前までは、このEPAで2回落ちてしまった方は、一度母国に帰国する必要がありましたが、2019年5月10日よりEPAビザで日本に4年間滞在された方は、技能試験・日本語試験共に免除で在留資格「特定技能」にビザ変更しそのまま滞在を続けることが可能になります。

③ 在留資格「技能実習」

特徴


本国への技能移転により途上国の発展に貢献することが目的です。その目的に沿うために、「技能実習」の在留資格の場合日本で働けるのは最大5年で更新ができません。(※1、3年経過時に技能評価試験、3年経過時に一時帰国が必要です。)

ただし、入国3年後から介護福祉士の国家試験を受験することが可能であり、試験に合格すると、在留資格「介護」に資格を変更することができます。その場合には、①で示した通り、事実上在留期間に制限はなくなります。また、在留資格「介護」と違い、「技能実習生」の受け入れ国は15カ国に限定されています。

仮に「介護福祉士」の試験に落ちたとしても、「特定技能1号」資格者として更に5年日本に滞在することができるようになりました。今後五年の間に、「特定技能2号」も可能になる可能性が高いです。

  • 受け入れの流れ

1. 実習実施者(介護施設等)の下で実習

2. 入国一年後、技能評価試験を受験

3. 入国三年後、再び受験

4. 入国五年後、再び受験

5. 帰国あるいは、国家試験に合格すると、在留資格「介護」で在留可能

6. 本国で技能等の活用

要件


技能実習「介護」の受け入れに当たっては技能実習制度の基本的な要件に加え、下に記入にした3つの特別要件を満たす必要があります。

  1. コミュニケーション能力の確保

介護は技能実習が可能な他の業種と比べて、必要とする日本語能力要件が高く設定されています。1年目は「N4」程度(基本的な日本語を理解することができる)、2年目は「N3」(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる)程度が要件です。ただし昨年12月に厚労省が「1年間でN3を取得できなければ帰国しなければならない」という要件が厳しすぎて、受け入れが進んでいないと発表しました。よって今後制度が変更になる可能性が大きいです。

  1. 実習実施者の対象範囲の限定

「介護」業務が現に行われている事業所であり、設立後3年を経過している事業所が対象となります。また、訪問系のサービスは対象となりません。これらの要件は技能実習生の人権を守るために設定されています。

  1. 適切な実習体制の確保

技能実習制度の目的はあくまでも実習生が技術を学び、母国の発展に活かすことです。つまり、技術を学べる環境であることが求められます。

※この実習体制は下記の4点を整える必要があります。

  • ①受け入れ可能な技能実習生は常勤の介護職員の総数までで、技能実習生以外の介護職員を必ず同時に配置すること。
  • ②技能実習生5名につき1名以上介護福祉士を技術実習指導員として選任すること。
  • ③入国時の講習で専門用語や介護の基礎的な事項を学ぶこと。
  • ④夜勤業務を行うのは2年目以降の技能実習生に限定する等、安全確保のために必要な措置を講ずること。
  1. 監理団体による監理の徹底 

監理団体の役職員に5年以上の実務経験を有する介護福祉士等を配置すること、「介護」職種における「優良監理団体」となるための要件は「介護」職種における実績を基に判断されることが明記されています。

④ 在留資格「特定技能1号」 介護 (H31/4/1〜)

  • 特徴

特定技能の大きな特徴は、「人出不足への対応」という文言が明記されたことです。政府はこれまで、技術の移転や国際貢献、強いては留学生のアルバイトなど様々な方法で実質的な労働力補填制度を用意していましたが、この法律でついにそれが明文化された形になります。具体的に何が変わるかというと、技能実習生として三年実習後に移行すれば+五年で計八年、技能実習として五年実習後に移行すれば+五年で計10年在留することできるようになりました。

この期間内に介護福祉士の資格を取得できればその後は半永久的に在留が可能です。この資格があることで、技能実習の3〜5年間で介護福祉士の試験に合格できなかった方により大きなチャンスが与えられることになります。

また、母国で技能、日本語試験を突破し、受け入れ先企業と雇用契約を結べば、現地送り出し機関を通さずとも、在留資格が得られるため、現在問題になっている悪質な実習生送り出し機関の汚職問題を回避することができます。

今後5年での受け入れ上限は6万人を見込んでいますが、この特定技能1号資格では家族の滞在はできません。政府は期間が終わったらすぐ帰る都合の良い単身労働者の来日を見込んでいるようです。

受け入れの流れ


1. 技能水準・日本語能力水準を試験等で確認し入国、あるいは技能実習三年経過後から切り替え

2. 介護施設等で就労(通算5年)

3. 帰国、あるいは滞在中に「介護福祉士」試験に合格すると、在留資格「介護」に変更し、継続して働くことが可能。

※技能水準についての試験は当面、ベトナムとフィリピンにて行われるようです。日本語力試験に関しては日本と現地両方で受験可能です。

要件


ここでは「介護」の特定技能に個別に必要な要件をご紹介します。

・受け入れ可能な技能実習生は常勤の介護職員の総数まで。

・介護分野特定技能競技会の構成員になること。

(構成員となる期限は初めて特定技能外国人を受け入れた日から4ヶ月以内。)

・直接雇用のみ可能。派遣は不可能。

注意点


新しくできた資格ですので、運用していく中で要件が変更することが予想されます。状況を冷静に把握して、専門機関に相談するなど、柔軟に対応していくことが求められます。

ただし、介護業界は2025年までに約38万人が不足すると見込まれています。今後5年間での特定技能資格での受け入れ条件は6万人であることを考えると、見通しが見えない中でも先手を打って外国人材に活躍してもらう体制を構築することが安定して事業を継続していくためには欠かせません。

まとめ

このまま行くと、介護人材が不足することは目に見えています。それはもちろん日本国政府も理解していますので、外国人材の受入れの間口、サポート体制が急速に拡大、増強されています。人材不足という日本の課題を優秀な外国籍の方の力を借りて解決していきましょう!

Global HR Magazine運営会社からのお知らせ

弊社では貴社のニーズに合わせて様々な人材マッチングサービスを提供しています。弊社サービスの詳細については下記のバナーよりご確認ください。

ニーズに合わせた サービスをご紹介します

 

 
関根謙志郎

取材班

福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。

                各サービスに関する料金体系、 就労までの流れなどの資料