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外国人が120%力を発揮する職場を作るための明確なアクションプラン

目次

なんかイラっとする。

外国人従業員のマネジメント担当になったけど、

思ったより日本語も通じなくてストレスたまるし、

それでも成果はあげないといけないし、

これからどうしていけば良いんだろう…

そんな風に悩む前に、本記事を読んでください!

本記事では、外国人が120%力を発揮する職場を作るための明確な3段階のアクションプランを示します。

まずは、

「なぜあなたが外国人とのコミュニケーションでストレスを感じてしまうのか?」

という問題から紐解いて行きましょう。

なぜ外国人とのコミュニケーションでイライラしてしまうのか?

それは、

「外国人の日本語レベルに理不尽な期待をしているから。」

です。

下は外国人労働者に求める日本語力に関する調査結果です。

在留資格別、外国人労働者に求める日本語能力

↑出典:令和元年10月発表 「静岡県外国人実態調査」 をもとにリフト株式会社で加工

N1〜5程度とは日本語力を表しており、それぞれ下記のような定義です。

N1 幅広い場面で使われる日本語の理解
N2 日常的な場面で使われる日本語の理解
N3 日常的な場面で使われる日本語をある程度理解
N4 基本的な日本語を理解
N5 基本的な日本語をある程度理解

 

N1 とは英語で換算する所の英検一級、Toiec900点以上です。それらを取得している日本人でもネイティブレベルの会話力を持っていることは稀です。

日本人でToeic900点を持っていたら、*一流日本企業の海外渉外担当として活躍するか、あるいは独立して、英語の先生や通訳をしているようなイメージがありますよね。

※実際にはそうでもないみたい。

にも関わらず、自社で働く外国人にはそのレベルの日本語力を求めるというのは控えめに言っても酷なことではないでしょうか?

だったら外国人なんて採用しない!はもう通用しないという現実。

年々日本人が集まらなくなってきていると実感されている経営者様は非常に多いですよね。

実際に職種別有効求人倍率を見ると、ほとんどの業種で2.00を上回っています。

つまり今の日本は、人材一人に対して、2社以上で取り合いをしているという状況なのです。

職種別有効求人倍率

そして残念なことに、今後もその傾向は強まっていくことが統計に現れています。

下図をご覧ください。

地域別生産労働人口推移の予測

これは地域別の生産労働人口推移の予測です。弊社が今年山形県でセミナーをした際に作成したものですので、一番右端は山形県になっております。

この図を見ると、東京を含む関東でさえ、10年ごとのスパンで見ると、生産労働年齢人口は減り続けていきます。

さらに残酷な問題もあります。下図はアジア各国の出生率を表しているグラフです。

特殊合計出生率

日本の出生率は現在1.44です

ここで真に問題なのは、出生率が2を切っているのが日本だけではないということです。

近年日本への送出し労働者数の多いベトナムでさえも2を切っています。

つまり、

将来的にはアジア各国で少子高齢化が進み、ますます人材を奪い合う状況が激化していく

ということです。

このような状況下で、

「コミュニケーションギャップを埋めるのが面倒だから外国人を雇用しない。」

と決断することは、

長期的な経営としては致命的ではないでしょうか?

じゃあ、どうすればいいの?

ストレスなくコミュニケーションが取れる日本語力を持った外国人を採用するのは難しい。

だから外国人は採用しない。

というのは致命的な経営ミスになる可能性が高い。

となると企業はどうすればいいのでしょうか?

答えは一つ、

日本人従業員のマインドセット(考え方、価値観)を変えること。」

です。

なぜ外国人の日本語学習施策が答えではないのかというと、

外国人従業員の日本語力向上を期待するよりも、日本人の考え方を変える方が圧倒的にスピーディに職場の生産性が向上するからです。

ここからは、日本人従業員がどんなマインドセットを持ち、どのように行動していけば、外国人が120%力を発揮する職場を作ることができるのか、3段階の明確なアクションプランを示します。

Step 1:共通点の少なさがストレスの原因であると認識する。

外国人従業員と働く日本人従業員がまずはじめに持つべきなのは、

「外国人は当然ながら日本人と同じ人間だが、共通するものが日本人より少ないためにコミュニケーション難度が高い。

という認識です。

共通点が少ないために日本人にとって外国人の日本語は「ストレス」になる可能性があり、外国人にとって日本人とのコミュニケーションも「不安」と「ストレス」に満ちたものになる可能性があります。

ただこの共通点の少なさは簡単に解決できる問題ではありません。

そのためにまずは、共通点の少なさがストレスの原因であるという認識を強く持つことから始めましょう!

その上で具体的には異文化コミュニケーションの基本である「IOT」を知って置くと良いです。

■異文化コミュニケーションの「IOT

 

Integration

双方向性。決してコミュニケーションが一方的にならないように、取りやすい所に取れるスピードで言葉を投げる。難しい言葉を使うのは自己満足。特に漢字の熟語は難しいと認識する。

 

On going

継続性。一旦できてしまった関係はずっと継続すると認識しておく。一旦関係が悪化してしまうと、ずっとしんどい思いをお互いにすることになる。だからこそ、受けとりにくい言葉を投げられたとしても、分かるまで真意を取りにいく努力をする。

 

Taylor made

個別対応。出身国や宗教で決して一括りにしてはいけない。目の前にいる人間を曇りなき目で見て、リスペクトする姿勢が大切。

 

 

Step 2 : 生産性を高めるための具体的な3つの行動を取れるようにする。

心構えについての理解ができたら次は、下で紹介する生産性を高めるための3つの具体的な行動を取れるようにしましょう。

行動1:判断は思い切らない。

学術的には判断保留スキルとも言います。

下記のような会話を例として説明します。

日本人上司:「できれば明日までに、〇〇をお願いしてもいいですか?ちょっと急いでいるので。」

外国人部下:「できません。」

以上の会話は日本人ならば、違和感を感じると思います。なぜなら「ちょっと急いでいるので。」という表現で、余裕があればやるべき優先順位の低いお願いではなく、緊急かつ重要度の高い命令だと認識するからです。

しかし、文末にくる表現の方が、文初より重要度が高いのは、日本独自の文化です。ひょっとするとその外国人の所属していた文化圏では、前文の「できれば」をより重要度が高いと判断するのかもしれません。

このように、何か変だと思った際にすぐに、

「この外国人は命令を聞かない!生意気だ!

と判断するのではなく、

「はっきりと原因は分からないが、何かがおかしい。

違和感を違和感のままに受け止めること。それが、「判断は思い切らない。」です。

前者の「生意気だ!」と判断することは、外国人マネジメントで一番やってはいけない「ジャッジ」という行為です。

ちなみに、違和感の原因を文化的違いに即座に帰結させることも、外国人マネジメントの初級レベルになります。

あくまでも「Taylor made」の個別対応を意識するようにしてください。

行動2:情報は質問によって補完する。

意識すべき行動の二つ目は、足りない情報は質問によって補完することです。

何か違和感を感じた場合には、なぜそのような行動をとるのか、

理解できるまで質問する。

ようにしてください。

ただし、この際に威圧的になってはいけません。できる限り温和に、批判をしたいのではなく、ただ好奇心で知りたいのだという雰囲気で、質問をするようにしましょう。

行動1で紹介した例でいうと、

外国人部下ができないと言った理由は、上司としては優先度が低いと思っている、以前頼んだ仕事をしようとしていたからかもしれません。

そうと分かれば、あとは優先順位の違いを丁寧に説明すれば良いだけです。

このようにして、早急なジャッジをせずに違和感の理由を聞くようにすると、円満に問題を解決できる可能性があります。

行動3:注意は「会社のリスクになる」と明確に説明できる場合にのみ行う。

違和感の原因を質問によって明らかにし、実際に問題であると判断した場合でも、すぐに注意をすることは避けてください。

例えば、店頭スタッフの中華圏出身従業員がリンゴを丸かじりしていたとします。この場合、日本人客からのイメージダウンとなるため、明らかに注意をすべきです。

しかしここで、

みっともないから、やめてください。

と注意した場合、それは「カルチャー・ハラスメント」(日本文化の押し付け)だと怒りを持たれる可能性があります。

決して説明をめんどくさがらず、

あなたの行為は、日本人客が見ると文化的背景の違いから、お店のイメージダウンになる可能性があります。それは会社としては避けたいリスクなので、やめてください。

とあくまでも、個人の意見ではなく、「会社のリスク」であることを伝えるようにしてください。

逆に、明確に会社のリスクを説明できないのであるならば、それはただの価値観の違いです。

その場合は決して注意をしてはいけません。

個人的違和感から明確な理由なく注意する行為は、カルハラ(カルチャーハラスメント)です。

Step 3 : 以上をやりきった上で、日本語力の向上にインセンティブを与える。

最後は制度面の話です。

まずは日本人従業員が、Step2までのような考え方と行動を取れるように努力をした上で、外国人従業員の日本語力向上にインセンティブを与えてください。

例えば、N1を獲得したら日本語力手当月〇〇円という形の運用が良いと思います。

前述の通り、外国人従業員の日本語力向上を期待するよりも、日本人の考え方を変える方が圧倒的に早く、職場の生産性が向上します。

が、やはり外国人従業員の日本語力はあるに越したことはありません。

金銭的なインセンティブがあると、語学学習に対するモチベーションも必ず高まります。

まとめ

本記事の結論を一言でまとめると、

外国人従業員の日本語力向上を期待するよりも、日本人従業員の考え方を変える方が圧倒的に早く、職場の生産性が向上する。

です。

弊社には、「Respect first」というバリュー(会社のミッションを達成するために社員が共有すべき価値観)がございます。まさに、ここまでで紹介した考え方を体現するバリューです。

『Respect first』

他者と助け合い、高めあう為に、

また、他社から助けられ、敬意を持たれる存在となる為に、

初めに自分から他者への敬意を持ち、助けるための行動を起こす。

また、他者の意見や背景の違いを認め、

それを個性として尊重する。

出典:リフト株式会社 社員のバリューより

このバリューが生まれた背景には、お恥ずかしながら、偉そうなことを言っておいて私たちも意見や背景の違いを個性としてリスペクトできていなかったという反省があります。

今回ご紹介した考え方は非常に効果的ですが、実践するにはなかなか難しいのもまた事実です。

世界中でダイバーシティ化が進んでいく一方で、インクルージョンは進んでいないのも、みんな頭では分かっているものの、実践するのが難しいからでしょう。

しかし、難しいからといって手を拱いていては何も変わりません。まず私たちの会社が「Diversity & Inclusition」の実現のための旗振り役を担っていけるように、今後も一歩ずつ包括のための取り組みを続けて参ります。

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関根謙志郎

取材班

福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。