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    飲食料品製造業の1号特定技能外国人雇用で知っておくべきことは?

    目次

    飲食料品製造業の 1号特定技能外国人雇用で知っておくべきことは? (1)

    人手不足解決の一手として1号特定技能外国人の雇用を考えている企業様がほとんどかと存じます。 

    特定技能は簡単に言うと、人手不足が深刻な14の業界で外国人の単純労働への従事を可能にした制度のことです。

    ※特定技能が5分で分かる図解資料はこちらからダウンロード

    1号特定技能外国人を雇用するためには、業界を問わず普遍的な知識をある程度抑えた上で、自社が所属する業界に特有の注意事項を抑える必要があります。

    というのも、業界ごとに管轄する省庁が異なり、分野別協議会と言う協議会において、詳細なルールが設定されるためです。

    本記事では飲食料品製造業分野で1号特定技能外国人を雇用するにあたって知っておくべき内容をご紹介いたします!

    1. 飲食料品製造分野において特定技能が許可された理由は?

    結論から言うと、状同業界において人手が足りておらず、今後も人手不足は悪化していくことが予想されるからです。なぜ、人手不足が発生してしまっているのかというと、製造業が抱える構造的な4つの問題が原因になっていると考えられます。

    1.1 平均の約2倍!非常に高い有効求人倍率

    農林水産省発表資料をリフト株式会社で加工

    2017年の有効求人倍率データでは、全産業平均1.54倍に対し、飲食料品製造業分野は2.78倍の約2倍の数値となっております。希望者1人に対し、3社近い企業からの求人がある状況です。日本人が3次産業で働くことを志向する傾向は今後も強まる傾向が強く、かなりの待遇を用意したとしても全然人が集まらない、といった嘆きの声を耳にすることがあります。

    1.2 鮮度が重要な食品を扱うため、海外に工場を移転しにくい。

    日本では人材を確保することが難しい、それなら海外に工場を移転しよう!

    と言うことができない場合が多いのが飲食料品製造業分野です。特に食材の最終加工を行う工場の場合には、賞味期限の問題があるため、日本に工場を置かなければなりません。先日取材した飲食加工業の社長さんも

    「可能ならベトナムあたりに移転したいけど、鮮度勝負なところがあるからそれは厳しい。

    とおっしゃっていました。

    1.3 機械化には限界がある。

    人手が足りないなら、IotやAI、FA技術を利用して省人化すればいいじゃないか?

    当然どこの飲食良品製造企業さんも既に省人化の取り組みは進めています。ただ、例えばクリスマスケーキや季節毎のお弁当など、期間限定で作る食品が変動される場合、それらの製品一つ一つに対して自動制作機械を作成するより、柔軟に対応できる人力の方がコストが安い場合も多いです。

    さらには、細かな加工や不良品の選別など、まだまだ人力に頼らなければならない部分もあります。

    さらにH30年の食品衛生法改正により、平成32年6月までに全ての飲食料品製造業者にHACCPに沿った衛生管理の制度化が求められることになりました。

    特定技能の人材のようなHACCPの衛星管理知識を有する人材を現場におくことが義務になっているのです。

    ちなみに、飲食料品の製造工程で衛生管理ができる人材とは下記の3つができる人材のことです。

    ①食虫毒菌の繁殖防止や殺菌の方法について正しい知識を身につけ、適切に対応できる。

    ②原料の選別・戦場から製造。保管までの間、食品を常に衛生的に管理できる。

    ③施設内外の清掃・点検を的確に行い、施設設備の衛生状態を良好に管理できる。

    出典:飲食料品製造業分野における外国人材受け入れ拡大について

    1.4 違反の温床になっていた留学生アルバイトの数を減らす。

    2

    ↑農林水産省「飲食料品製造業分野における外国人材受け入れ拡大について」データをリフト株式会社で加工。

    2018年10月末の統計によると飲食料品製造業の従業者数は約140万人で、そのうち外国人は約11.9万人です。さらにそのうち24%が、留学や家族滞在で在留する外国人のアルバイトです。

    近年「留学」とは名ばかりで、実際には出稼ぎ目的で来日する外国人が問題になって来ています。何が問題かというと、外国のブローカーに騙されて借金をして日本にくる留学生が、不法滞在者に変わることです。留学生として日本に行けばアルバイトでたくさんお金を稼げると騙されて高額な借金を負って日本に来た方が、学校で全く日本語を学ばずバイトに明け暮れ、卒業後日本語力がなかったりや、資格外活動の28時間制限を超えてアルバイトしてしまい、相当性基準で弾かれてしまったりで就労できず、そのまま不法滞在者になるという構造です。

    問題を深刻視した政府は数年前から「留学」の在留資格を厳格にし、企業側にとって「便利」だった出稼ぎ留学生の母数を制限し始めました。

    裏技のような形で雇用の調整弁を果たしていた留学生アルバイトという方法を断つので、今後は「特定技能」で正式に働きに来てねというメッセージだと私は捉えています。

    実際、就労目的で来日する留学生を受け入れていた専門学校は財政が悪化し、M&Aで売りに出されているところも増えて来ているという話です。

    2. 特定技能で対象としている業務内容は?

    そんな経緯で飲食料品製造業の1号特定技能が許可されましたが、「技能実習」に対する国際的な批判の高まりから、かなり人権保護が意識されています。特に「派遣はダメ」「転職が可能」「本人が望んでも7.5㎡未満の居室に住んじゃダメ」など、厳格なルールの元、受け入れが進められていくようです。

    ただ、業務内容に関する要件はゆるく、許可された業界内ならば、ほとんどどんな仕事でも行って良いこと担っています。ここから許可されている職務内容を解説いたします。

    2.1 対象業種・業務は?

    1号特定技能外国人が従事できる業務は、酒類を除く、飲食料品の製造・加工、安全衛生などの、飲食良品製造業全般です。同じ業務に従事する日本人が通常行うような、清掃、事務所の管理などの関連業務に合わせて従事することも可能です。

    具体的には下記の7つが対象です。

    ①食料品製造業

    ②清涼飲料製造業

    ③茶・コーヒー製造業(清涼飲料を除く)

    ④製氷業⑤菓子小売業(製造小売)

    ⑥パン小売業(製造小売)

    ⑦豆腐・かまぼこ等加工食品売業

    また、食料品製造業はさらに、下記のように細分化されます。

    ・畜産食料品製造業

    ・水産食料品製造業

    ・野菜缶詰

    ・果実缶詰

    ・農産保存食料品製造業

    ・調味料製造業

    ・糖類製造業

    ・精穀・精粉業

    ・パン・菓子製造業

    ・動植物油脂製造業

    ・その他の食料品製造業

    (デンプン、めん類、豆腐・油揚げ、あん類、冷凍調理食品、惣菜、すし・弁当・調理パン、レトルト食品等)

    3. 飲食料品製造業分野の1号特定技能が認可される基準は?

    現場で即戦力となる技能及び日本語のレベルがあると認められる場合に「1号特定技能」が認可されます。具体的には下記の2つの場合です。

    3.1 飲食料品製造業分野の2号技能実習を修了

    技能実習2号まで修了している方は無試験で1号特定技能に移行することが可能です。下記の表で2号が○になっている業種の場合は、直接2号に移行することが可能です。また、3号が○になっている場合には現状、技能実習で5年、1号特定技能で5年で計10年間外国人を雇用することが可能です。

    業種

    1号

    2号

    3号

    缶詰巻締

    鳥処理加工業

    加熱性水産加工食品製造業

     

    水産練り製品製造

    牛豚食肉処理加工業

    ハム・ソーセージ・ベーコン製造

    パン製造

    そう菜製造業

    農産物漬物製造業

    ×

    医療・福祉施設給食製造 

    ※外食業分野で対応となる。

    ×

    めん類製造業

    ×

    ×

    冷凍調理食品製造業

    ×

    ×

    菓子製造業

    ×

    ×

    ↑2019年4月時点の情報

    3.2 技能試験及び日本語試験に合格 

    技能実習2号を修了していない方の場合、「飲食料品製造業技能測定試験」と、「国際交流基金日本語基礎テスト」又は「日本語能力試験(N4以上)」に合格することは飲食料品製造業分野の1号特定技能の資格を得るために必須となっています。

    技能試験の国内第1回試験は令和元年の10月に行われ、受験者数626名、合格者数433名、合格率69.2%となっています。

    令和元年12月9日発表の情報によると第2回試験は2月25日、26日に行われる予定です。申し込みは、こちらのページからマイページに登録して行うことができます。海外試験は11月25日からフィリピンで行われており、こちらのページから随時登録することが可能です。

    日本語能力試験についての詳細は下記のページで詳細を解説しております。よろしければご覧ください。

    在留資格「特定技能」の「技能評価試験・日本語試験」とは?最新情報は?

    ちなみに、学習用のテキストは一般社団法人食品産業センターのウェブサイトにて公開されています。

    4. 飲食料品製造業の受け入れ企業になるためには?

    ざっくりと、下記で紹介する2つを満たす必要があります。

    4.1 農林水産省から課されている4つの条件を満たす。

    農林水産省から受け入れ企業になるために下の4つの条件が課されています。

    ①「食品産業特定技能協議会」の構成員になること。

    ②同協議会に対し、必要な協力を行うこと。

    ③農林水産省が主導する調査に必要な協力を行うこと。

    ④支援を委託する場合には、上記の①ー③を満たしている登録支援機関に委託すること。

    4.2 支援体制を構築する。

    1号特定技能外国人を雇用するためには、法に定められた義務的な支援の一切を行う必要があります。

    支援の詳細は下のページをご覧くださいませ。

    登録支援機関とは?特定技能1号外国人の支援は委託すべき?それとも内製化すべき?

    ただ、結論から言うと、海外の自社工場に戻ってもらうなどの川下戦略がある、大量雇用する大手企業ではない場合、特定技能のことは登録支援機関に委託すべきかと存じます。

    なぜかというと、特定技能の制度自体、細かなルールが目まぐるしく変わっており、それらの内容を自社の数名の外国人のためだけに学び続けるのは割にあわないと思うからです。登録支援機関として数多くの企業の支援を担当するならまだ、一度学んだことを生かす対象が多いので、割に合う可能性がありますが、そうでないなら自社の本業にリソースを投下した方が、結果として経営効率が良いかと存じます。

    実際、当メディアは可能な限り現場からあげられた最新情報をお伝えするようにしていますが、それでも、伝え切れない細かい情報が山ほどあります。

    これまで紹介できていなかった部分で一例をあげると、日本で試験に合格した専門学生の在留資格をそのまま特定技能の資格に変更しようと考えた場合、去のアルバイトで週28時間ルールを破って長時間労働をしていて相当性基準を満たないということで、在留資格がおりないという事例があります。

    ※相当性基準とは、簡単にいうと日本でのこれまでの生活でルールを守っていたか?をチェックする項目です。

    この場合、該当の外国人が一時帰国してから「在留資格認定申請」で入国する場合には「相当性基準」に関しては評価しない、日本での生活態度がいわばリセットされた状態になり、通りやすくなるとうノウハウがあります。

    こういった細かな情報を掴めずに、せっかく採用した外国人の認定が不許可になってしまったら笑えないですよね。

    私たちは、こういった細かなノウハウを泥臭く現場で積み重ねていくことができますが、片手間でこういった情報を掴めるのだろうかというと疑問が残ります。

    1人あたり1〜3万程度の支援委託料で委託してしまえるのであれば、委託してしまうのが得策です。

    5.  まとめ

    いかがでしたでしょうか?

    現在既に技能実習生を受け入れているが特定技能はまだという企業様や、未だ技能実習生の受け入れには挑戦したことがないが、興味はあるという企業様、これまで日本人の派遣で対応していたが、同一賃金同一労働性により、日本人のコストが高まることが予想され、技能実習生に移行した方がいいかもしれないと思っている企業様、まずは弊社の無料コンサルティングを利用してみてはいかがでしょうか?

    貴社の情報を丁寧にヒアリングし、最適な外国人活用プランを提示する無料コンサルティングは下のお問い合わせフォームから承っております。

    ふるってご活用くださいませ。

     
     

    マーケティング部

    福島県内の高校卒業後、東北大学に入学。在学中は硬式野球部に所属。英語学、心理学、英語教育学を専攻。卒業後は社会を構成する『ヒト・モノ・カネ・情報』が遍在することで生じる歪み(社会問題)をビジネスを通して適正化するというミッションに共感しリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。