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    【対策まとめ】アンケート調査で分かった外国人社員早期退職の理由!!

    外国人雇用は難しくない

    外国人雇用の7ステップ毎の実務と注意点を弊社オリジナルEbookとしてまとめました!

    ・自社に合った人材を採用する方法

    ・ビザの申請について

    ・外国人を雇用する企業が利用できる助成金

    など、全37ページに渡って詳細に解説しています。

    ぜひ、外国人雇用の初めの一歩にご活用ください。

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    目次

    ダイバーシティー推進で外国人を採用したは良いものの、「外国人社員は離職率が高い」「採用した外国人社員が組織に中々馴染んでくれない」etc.上手くオン・ボーディングできず組織力が却って弱まってしまうといった声をよく聞きます。そもそも何故、外国人社員は、すぐ離職してしまうのでしょうか。ここでは、弊社にご登録されている外国人求職者に対して行なったアンケート調査(弊社調べ)の結果から早期退職の要因に迫り、対処法を提示します!

    外国人がすぐ辞めてしまうのは何故?(アンケート結果)


    退職理由1

    1位:人間関係

    一緒に働いている人との関係が上手くいかないことが、外国人社員が、仕事をすぐやめる理由の第一位です。同僚や上司からよく愛想が悪いと言われ、嫌がらせをされたなど、人間関係が仕事をやめたい理由の7割以上を占めています。

    この問題は、忙しい現場で発生してしまいがちです。販売職に勤めている王さん(29歳、中国人)は日本語能力試験1級(N1)レベルを持っています。日本の4年制大学を卒業した彼女は日本語ペラペラで、ネイティブに近い日本語が話せますが、なぜか職場の同僚たちとの関係がうまく行かず、入社後わずか1ヶ月ですぐ仕事を辞めてしまいました。話を聞いてみると、一緒に働いている方々は全員年が離れいて、一番離れた方は50代でした。同じブランドで10年、20年も働いてる方も多数いらっしゃり、会社の文化や独特な接客方法がありました。

    王さんはこの会社に入る前にもずっとブランドショップで働いてきました。新しい職場でも以前の職場で染み付いたやり方で仕事をしてしまい、何度も注意され、徐々にやり方が変わってきましたが、ふと気を抜いて前職のやり方が出てしまった際、同僚に何もしないでくださいと言われたそうです。上司に相談しても、新人の王さんの意見は無視され、結局不満がたまってしまって、仕事を辞めてしまいました。これは何も外国人に限った話ではないですが、新人が職場の暗黙のルールを分かっていないのは当然です。そのフォローができない職場には、外国人、日本人に関わらず新しい人材が定着することは難しいでしょう。

    2位:仕事内容が求人情報と全く違う。キャリアが描けない。

    大変な日本での就職活動を終えて、ようやく仕事に就いても働いたら聞いていた話と全く違ったということが生じ得ます。弊社に相談にきた黄さん(30歳、台湾人)は就職して何ヶ月か過ぎ、研修期間を終えても説明を受けていた仕事に着けませんでした。彼は以下のように語っています。

    「私は情報システムのセキュリティ業務が得意で、台湾で2年程SEとしてプロジェントを進めました。今の会社の求人情報を見た時に、得意の言語でシステムを構築できると思って、応募しましたが、入社後の仕事は請求書発行ばかりでした。他にも何人かの外国人エンジニアがいますが、みんな自分が得意ではない分野の仕事を任せられており、この会社はおかしいと思いました。」

    黄さん以外にも同様な状況にある相談者がたくさん弊社に訪れています。 他にも派遣社員として、入社しましたが、配属先がなかなか決まらず。待機時間が何と3ヶ月以上を経って、生活が厳しくて、転職したいという方もいらっしゃいました。自社の状況、内定者が行う業務内容について事前に徹底して理解を図っておくべきです。自社のまずい点を隠し、採用目標を達成したとしても、入社した方にすぐ離職されるのではなんの意味もありません。採用工数がかかっている分むしろマイナスでしょう。

    3位:パワハラ

    暴言、例えば、「自分の国に帰れ!」「何回も教えたけど、何でできないの?」と言われたことがある外国人求職者も多くいらっしゃいました。その後、仕事が与えられなくなり、毎日ただ店の中に立っていて、掃除などの業務だけを行い、自分がこの会社にいる価値は何なのかと、心身共に辛くなり、やめてしまうケースもありました。指導とパワハラの線引きは難しいですが、「業務の改善」という目標を見失った暴言は間違いなくパワハラです。指導者は感情を押さえ、扱う言葉によって指導される側がどう変わるのか考えるようにしましょう。

    間違った対応が招く負の結果

    ①インターネット等で悪評が広まる。

    注意すべきのは、日本の口コミサイトだけじゃなくて、外国人自身の国のSNSに母国語で書き込むことです。いつの間にか退職した外国人の出身国でブラック企業という噂が広まりってしまった企業があります。その結果求職者が減り、面接したとしても辞退されやすいという状況に陥入ってしまいました。

    ②ミスが多発する。

    張り詰めた人間関係からトラブルが増え、顧客への対応が遅くなるなど、気づけば企業の業績悪化に繋がっていたなんてこともありえます。人間関係の問題は傷が浅いうちに誠実な対応をし、当事者双方の納得のいく解決が必要です。

    ③採用コストの増加

    せっかく教育した新人がやめると、また採用しなければならなくなります。少しの手間を惜しんだがために、結局採用コスト、工数が増えるという結果になります。さらに人手不足で他の人の負担になり、仕事量が多くなり、その人たちも辞めてしまう可能性が高くなります。

    快適な職場を作るためのマネジメント

    ①定期的かつ綿密なフォローアップ

    良好な人間関係の構築にはコミュニーケーションが重要です。しかし、上司が相談に乗ってくれない、相談しても無視されるとおっしゃる外国人社員の方が多いです。自分の意見が何回も無視されたら、不満を持ち、業務効率に支障が出る、生産性が下がるといった負の影響が大きくなってしまいます。

    メンター制度を導入し、定期的に1 on 1でフィードバックの場を設けるなど、外国人社員が意見を言いやすい環境を作ることは非常に大事なことです。他にも教育プログラムを設定し、中途採用でも何日かの研修期間を設けて、会社の文化と仕事のやり方を覚えられるようにしましょう。ベストなコミュニケーション方法が何なのかというのは、唯一の解があるわけではないですが、少なくとも綿密にコミュニケーションを取る姿勢だけは忘れないようにしたいものです。

    また、メンターやマネージャとなる社員には、異文化マネジメントに関するスキルが求められます。最低限、文化の違いがあること理解すること、その違いを受容できることが重要になってきます。

    文化の違いでよく言われる一例として、高文脈文化(ハイコンテクスト)出身か低文脈文化(ローコンテクスト)出身かというのがあります

    高文脈文化とは空気を読んで行動することに長け、実際に語られた言葉だけでなくその言葉にある背景にまで思いを馳せて受け取る文化です。集団の調和を重んじて行動したり、間接的な話し方が多くなります。集団主義の文化とも言われています。

    一方、低文脈文化は明確に考えを主張し、非言語的コミュニケーションよりも直接語られたメッセージに基づいて解釈される文化です。低文脈文化の社会では、自らの主張を具体的に示す必要があるとされています。個人主義の文化とも言われています。 

     高文脈文化は日本を含むアジア圏や南ヨーロッパに多いとされています。高文脈文化の日本人は当たり前のように言葉や行間を読んで行動することができます。誘いを受けて日時が悪いときに「その日はちょっと」などのように濁しても都合が悪いことを察して早々に話を引き上げることが多いのもこの文化を象徴しています。 

    反対にヨーロッパやアメリカ大陸などは低文脈文化の国です。言語によるメッセージを重んじ、秘められたメッセージや非言語的コミュニケーションで判断はあまりしません。

    もちろん、高文脈文化・低文脈文化の他にも、より細かい文化の違いや特性というのがあります。そう言った文化や価値観が仕事上に与える影響は無視できません。

    文化や価値観の違いがあることを知識として理解するだけでなく、違いを受入れるメンタリティーも忘れてはいけません。日本には「空気を読む」「忖度」などという独特の文化があります。しかしながら、それらの文化は、日本語の細かいニュアンスや、表情の絶妙な機微を読みとることを前提としています。同時通訳者でさえ英語の冗談を聞いて笑うのは難しいのですから、日本語のプロでない外国人社員が「空気を読めない」ことが多いのは当然でしょう。

    一方で、ただ寛容になるだけではなく、職務上絶対に避けては通れない暗黙のルールについては、明文化して、しっかりと守ってもらうようにしましょう法律に違反しておらず、倫理的に問題がない内容であれば、職務を円滑に遂行するために必要なルールは毅然とした態度で守ってもらうように主張する必要があります。

    日本人の「常識」が外国人の「非常識」だったために生じる離職ほどもったいないものはありません。コミュニケーションで解決できる問題での離職はその頻度と質の改善で防げます。今一度自社の体制を振り返って考えましょう。

    ②魅力的なキャリアパスの提示、評価基準の明確化

    「思ってた仕事内容と違う」「いつまでも単純作業しか任せてもらえない」「評価に納得できない」というのも早期退職の理由の1つです。

    年功序列・職能給という日系企業従来のシステム、及びその結果としての、「職務の不明確さ」や「評価の曖昧」さというのは、職務給が一般的である国出身の社員には忌避される可能性が高いです。

    まずは、Job Description(職務記述書)を作成し、職務内容を明確にしましょう。採用活動においても、Job Descriptionに基づき、面接時に職務を偽りなく明確に伝えることが当然求められます。

    更に、職務ごとのキャリアパスを明確にし、スキルに基づいた評価・報酬制度へ切り替えていくことも効果的な施策でしょう。社員が自らの職務や評価に納得し、将来のキャリアプランを描きやすい組織にしていく、これらの施策は、結果的に外国人社員だけでなく日本人社員も含めた会社全体の体制の見直しにならざるを得ませんので、一朝一夕にできることではないかもしれません。

    また、どのような完璧に思える制度を作ったとしても、大事なのは、その運用方法です。何故、その制度にしたのか、背景にある意図は何なのか(結局それは、会社のVisionや事業目標ともリンクしていなければ意味がありません)といったことを、トップやメンターなどから説明する機会を持ち、各社員に腹落ちさせてこそ制度は意味を持ってきます。そして、運用に際しても、メンターによる頻繁な1 on 1でのフィードバックは欠かせません。

    ③パワハラは客観的に状況を把握

    パワハラの相談があった場合には、当事者以外の周囲にいた従業員に必ずヒアリングしましょう。パワハラの放置、間違った処理は必ず会社に悪影響を及ぼします。真実を正確に把握し、感情を克服して適切な処置をしましょう。精神的なサポートは怠らず、寄り添うことが出来れば、外国人社員と良い関係を築くことができます。

    勝負は採用段階から!

    ①面接で理想と現実のギャップを埋める。

    多くの問題は認識のギャップで生じます。面接の時、求職者の本音を如何に引き出せるかが勝負の分かれ道になります。

    考え方が違う外国人にはどんな質問をしたら、自社で活躍できる人間かわかるのでしょうか?おすすめの質問は、

    「この会社であなたは何ができますか。」

    です。しっかりと企業のことを勉強し、会社で自分が果たすべき役割をイメージしている場合には回答することができます。逆にここでギャップがある場合、採用するのであればそのギャップを埋める必要があります。

    次は

    「会社に何を期待していますか。」

    を聞きましょう。給料や福利厚生などを素直に答えてくれるのは外国人の特徴です。この回答に対しては感情を廃して受け止めましょう。ただし、想定と大幅な違いがある方は採用するのを辞めておくべきです。外国では一般的に能力で人を判断していて、給料はその能力に応じる基準であり、実力のある人こそ高い給料を求めます。無論、実力のない人も高い給料を求めますが、その人が会社に入ったら、会社全体にどのくらいの売り上げ、またはどんな発展を見込めるのかを冷静に判断しましょう。

    最後に、一番トップのエリート層ばかりを狙わないように注意しましょう。採用するときには、大企業が望むようなトップを走るエリートを狙うのではなく、最高峰の能力はもっていないけれども、そこそこの能力を持ち、堅実に仕事をこなす力を持っている、能力的には3番手以下の方を狙うことも時には必要です。

    能力の優れているかどうかと自社で活躍できるかどうかは別問題です。協調性のチェックも必要です。特に前の会社の退職理由は必ず聞くべきです。仕事で周囲の人を巻き込んでチームでプロジェクトを進めたり、いつも誰かに助けてもらったりできていた方は、人との協調性があると判断できます。もちろん協調性がなくとも適材適所で配置できれば何も問題はないですから自社で活躍するための条件をあらかじめ書き出しておくというのも大切ですね。

    ②配属予定部署の人と話す機会の設定

    面接で良さそうな候補者がいたら、配属予定部署の人と話すランチ会など、ラフに話す機会を持つことが大切です。本音や性格を見極めることができます。それに、既に入っている方との相性が合うかどうかも見えますし、後で社員各自の感想を聞いてから、採用するかどうかを決めましょう。

    ③試用期間、教育プログラムを設定する。

    試用期間とは企業と求職者が合うかどうかを確認の時間で、3ヶ月ぐらいを設定しましょう。教育プログラムとはいわゆる研修ですね。新卒の場合、日本人と同様な教育プログラムを受けることが一般的ですが、もし可能であれば、外国人専用のマニュアルを作っておいて、配るのも一つの方法でしょう。中途の場合、多くの会社はOJTのみだと思いますが、もし外国人の先輩社員がいましたら、その外国人にメンターをさせることも効果的でしょう(メンターに対する教育も重要です)。

    お互い外国人だと、知らないこと、最初慣れないもの等があっても、気軽に質問できる環境を作った方が、すぐやめるリスクを下げることができるでしょう。

    ※マニュアルの内容としては日本職場の基本マナー、敬語集などです。

    まとめ

    もちろん、個人の性格や考え方が原因のケースもありますが、働く職場にも早期退職の原因があるかもしれませんので、双方の問題を解決できるようにお互いが勤めていくことが肝要です。

    ・元気がなさそう(笑顔がない、欠勤、早退が多い)

    ・同僚、上司とのコミュニケーションが少ない

    ・仕事の量が多くて、余裕がない人がいるが、仕事がなくて、暇そうな人もいる

    ・トラブルが起きやすい、多い

    1点以上当てはまりますと、外国人従業員がすぐに離職する可能性の高い職場になっています。早急に会社の雰囲気や企業方針を改革する必要があるかもしれません!!

     
     

    東京都の高校卒業後、ニュージーランドの大学へ進学。在学中はフットサルサークルに所属。観光学を専攻。卒業後、日本での外国籍人材の活用を通してダイバーシティ化を実現するというビジョンに共感し新卒でリフト株式会社に入社。現在はマーケティングを担当。