更新日:2020/07/30

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フィリピン在住のフィリピン人(高度人材、エンジニアなど)を日本企業が採用する場合にかかる特別な費用をご存知でしょうか?

通常、海外から外国人エンジニアを採用する際、日本国内のビザ取得手続きだけで問題ありません。

しかし、フィリピンの場合、企業が現地から直接フィリピン人高度人材を採用するには、日本国内の手続きに加えて、フィリピンの政府機関(POEA)での手続きが別途必要となります。

2017年8月から、この現地POEAでの手続きを現地の*認定エージェンシー(送り出し機関)を介して行わなければならないことになりました。

この認定エージェンシーに委託する書類作成、取次費用として思わぬ費用が発生します。

今回は、フィリピン在住の高度フィリピン人材(エンジニアなど)を採用する場合の手続きと、実際に我々がお仕事を依頼したエージェンシーの取次費用をご紹介します。

本記事が、少しでもお役に立ちましたら幸いです。

※認定エージェンシーかどうかはこちらのページで分かります。

前提知識:フィリピンの人材に関する各機関について

POLO?POEA?なんじゃそれ?と、前提知識のなかった私は思いましたので、実際の手続きのご紹介に移る前に、フィリピン人材雇用に関係している3つの行政機関についてご紹介します。

①フィリピン労働雇用省(DOLE)

立場の弱い労働者の保護を目的として雇用に関するガイドラインの発効や規制を行なっている省です。POEAを設置しました。

②フィリピン海外雇用庁(POEA:Philippine Overseas Employment Administration)

海外で働くフィリピン人の権利を守る目的で活動している送り出し政策の中心機関です。フィリピン現地にあり、人材を送り出す前に就職先の審査を行っています。

日本企業が、フィリピン現地から人材を直接雇用する場合には、必ずこのPOEAの審査を受ける必要があります。

③駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所(POLO:Philippines Overseas Labor Office)

POEAの出先機関に当たるのが、POLOです。POLOは、海外各国に拠点があり、日本ではフィリピン大使館の中に拠点を持っています。

住所:東京都港区六本木5−15−5

電話番号:03-6441-0428

フィリピン人を雇用するための手続きの流れは?

ここからはフィリピン人を雇用するための手続きの流れについて説明します。

準備として、フィリピン人を雇用したい経営者がPOEA認定の現地エージェンシー(送り出し機関)契約を結びます。基本的な流れは、『エージェンシーとフィリピン人を雇用したい企業が協力してPOLO、POEAから採用許可を受け、そこから採用活動を開始する』です。

POLO、POEAの許可を得る前に、人材に内定を出したとしても、会社としてフィリピンの諸機関から採用許可を得られなければ、内定取り消しになってしまいますので、注意が必要です。

①書類準備・提出

必要書類を契約を結んだ現地機関と準備します。

下記のような書類を提出します。目的はフィリピン人材を適切に受け入れられる企業なのか確認するためです。

・雇用契約書原本

・給与詳細

・担当業務詳細

・業務遂行に必要なスキル詳細

・登記簿謄本。日本語原本&翻訳必須

・会社説明資料

・会社情報

・企業代表者のパスポート写し。※カラー

②日本のPOLOからインタビューの通知が届き、当日英語で面接を受ける。

フィリピン人材を採用したい企業の社長か、厳しいようであれば副社長等次席の方が英語で雇用の目的、事業内容等について面接を受けます。この際、通訳者を用意することも可能です。

POLOは東京と大阪にあります。契約したエージェンシーに詳しくは案内を受けられます。

③POLOから許可書類を受け取り、現地エージェンシーに送付

インタビューに合格すると、フィリピン政府が許可、捺印した資料(Original POLO-Verified Document)を受け取れます。

④現地エージェンシーがPOEAに書類を提出し、POEAからの認可を受ける。

このPOEAへの書類提出は原則、フィリピン政府指定のエージェンシーしかできません。

⑤POEAから認可を受け、人材の募集開始・面接・内定

POEAからの認可を得ることで、ようやくフィリピン人材を問題なく採用できるようになります。

人材の募集については現地エージェンシーや弊社などにお任せください。

⑥日本国内での在留資格申請

採用する人材が決まったら、在留資格認定証明書交付申請を行います。

※こちらの手続きは地方出入国在留管理局にて行います。詳細はこちら

⑦必要書類を就労者に送付

在留資格認定証明書(COE=Certificate of Eligibility)が取得できたら、捺印資料(Original POLO-Verified Document)と一緒に採用するフィリピンの就労者に郵送します。

⑧フィリピン国内の日本大使館に書類を提出

就労者本人がフィリピン国内の日本大使館へ行きCOEとパスポートを提出・捺印を受けます。

⑨POEAに書類提出後、Overseas Employment Certificate(OEC)を本人へ発給し、日本へ入国可能に。

就労者本人がPOEAに出向き「捺印した資料(Original POLO-Verified Document)」と「パスポートの捺印部分のコピー」を提出。

就労者本人はOECを空港で提示することで出国、日本へ入国できるようになる。

※出国前に渡航前セミナー・健康診断が義務になるケースもあります。

フィリピンのエージェンシー(送り出し機関)へ支払う費用は?

以上、フィリピン人材を採用する場合の手続きについてご紹介しました。

では、ほとんどの場合で利用が義務付けられているるフィリピンの認定エージェンシーへ支払う費用はいくらになるのでしょうか?

私たちが利用しているエージェンシーは、書類作成とPOEAへ提出取次のみで、給料の1ヶ月分の請求となっています。日本の在留資格申請の取次サービスの相場が15万〜20万であることを考えると高めの値段設定に思えます。

さらに、かつて相見積もりをとった認定エージェンシーの中には、人材紹介会社から1ヶ月分、企業から1ヶ月分を請求してきた先もありました。

人材の海外派遣はフィリピンのGNPの約30%を担うといわれています。人材の送り出し事業は国の根幹を担う事業であるため、いたしかたないかと思います。

他国では、人材の送り出しに際し、人材側からも費用を徴収できますが、フィリピンについてはそれが禁じられてしまっているため、企業側の負担がやや高額になってしまうのです。

直接雇用(エージェンシーを介さない形での雇用)が可能なケースは?

認定エージェンシーの活用は『義務』と先述しましたが、例外として専門技術者・熟練労働者であると、個別にPOLOが認めた場合はエージェンシーを介さない形での雇用が可能です。その条件は個別具体的に判断されるとされていますが、一般的には下記の条件は最低条件とされています。

・雇用基準に関する覚書(雇用契約書)があること。

→雇用者氏名、会社氏名、住所、海外フィリピン人労働者の地位と職場、給付金および手当および支払方法を含む基本月額給与の記載、契約の開始日と期間等、その他様々な所定の条件、給与は受入国規定の最賃、あるいは、フィリピン首都圏の最賃を下回ってはならないことになっている。

・可能な限り良い契約条件を確保すること。

・生命保険および保険の保障を行うこと。

・渡航費用および航空運賃およびそのほかの付随費用等を賄うこと

 

しかし、この例外を通すのは、基本的に難しいとされているため、適切な現地エージェントとおつきあいすることが大切になります。弊社からもご案内可能ですので気軽にお問い合わせください。

まとめ

今回は、フィリピン人材(エンジニアなどの高度人材)を採用するためのPOLO、POEAへの手続きについて解説いたしました。

POEA認定のエージェンシーへの費用は多くの場合、思わぬ費用になるかと思います。適切なエージェンシーを探すようにしましょう。

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